アニメ『86-エイティシックス-』あらすじ感想評価|平和の裏側の戦場

エイティシックス アニメ
エイティシックス

今回はアニメ『86-エイティシックス-』を紹介。
あらすじ、個人的な見どころ、評価をまとめました。
(核心部分を触らない程度のネタバレを含みます)

『86-エイティシックス-』の基本データ

タイトル:『86-エイティシックス-』
原作:安里アサト
監督:石井俊匡
出演:千葉翔也
   長谷川育美
   山下誠一郎

原作小説
著者:安里アサト
イラスト:しらび
レーベル:電撃文庫
刊行:2017年~

あらすじ「平和の裏にかくれた少年たちの過酷な戦場」

帝国にふりかかる脅威を守っているといわれる無人機。
しかしその無人機の中には、人間として認められていない者たち「86(エイティシックス)」が乗っていた。

「86」たちの犠牲で保たれている平和に疑問をもった「レーナ」は軍の内部から、現状を変えるべく懸命に走り回る。
やがて「86」の少年少女たちで構成されている部隊「スピアヘッド」の指揮を取ることになったレーナは、どこか遠い世界であった過酷な現実の本当の姿を知る。

視聴者・読者層キーワード

  • ミリタリ
  • アクション
  • SF

キーワードで関連オススメタイトル

アニメ「ガンダム」シリーズ

ロボットアニメのビッグタイトル
あまり説明は要りませんね。
戦闘描写がしっかりしつつ、「戦争と平和」というテーマがはっきりしている作品です。

アニメ「コードギアス」シリーズ

こちらもビッグタイトル。
86はミリタリ寄り。こちらはロボットバトルが派手なので、読み味は異なります。

「表向きの平和な日常を甘受しなかった主人公」という点で共通点から選出しました。

ココが見どころ

取り繕われた表向きの世界で生きる少女と、裏で日常的に死んでいく少年たち
この温度差のある世界観設定がよく描かれていた。

表だってはやはり戦場の最前線で動き回る「スピアヘッド」部隊が印象に残る。
能力の優劣はあれど基本的に普通の少年少女なので、「必殺技」といった派手なものは採用せず、戦術などを使用した平坦で過酷な戦闘が繰り広げられる。
設定上すぐに戦場から姿を消す者も少なくなく、照明の当たりづらいキャラクターたちにも背景にドラマ性を感じさせられる。

そのような情勢の中で、主人公の一人であるレーナが「ただ綺麗事の価値観を並べるだけの小娘」で終わらない点もうれしい。
『ガンダム』シリーズによく登場する平和を唱えるヒロイン役(作品によりますが)のように、最初は甘い考えに囚われながらも少しずつ覚悟を決めて「スピアヘッド」たちへ歩み寄っていてく。
その覚悟だけで終わらず、はっきりと視聴者に分かる形で行動に移しているところは主人公として好感をもちやすい。
成長を感じられるインパクトがあるため、瞬間的に印象に残ったシーンはコチラ側の主人公かもしれない。

このズレていた糸が少しずつ縒り合わさっていく光景にワクワクさせられたシーズンであり、次に続くシーズンに期待感をもたせられた。

総評★★★「世界観よく、下地を入念につくった今シーズン」

平和と殺意で今にも崩れそうなバランスを保っている世界観は好みとしてはクリティカル。
冷たく静かに語られるドラマを背景に、戦闘では盛り上げるところは盛り上げてくれる。
SF要素はあるものの派手な超能力アクションではなく、地に足のついたミリタリ要素の強い戦闘でしっかり魅せてくれました。

終盤のまとめ方は少し大人しめ。
世界観は上手く表現していたのだが、「世界観や設定を浸透させ、次につなげるためのシーズン」という印象が残った。
物語の盛り上がりも含め、最終的な評価としてはもう一歩というところか。

12話以降2クール目は10月から放送予定なので、ここからの伸びに期待したい。

コメント