伝説の「九尾の狐」の物語。キャラクターの歴史と特徴

九尾の狐の画像 キャラクター紹介

今回は創作物でも敵味方問わず人気の高い「九尾の狐」を紹介します。

最近は萌えキャラ化したりして可愛いキャラクターも多いですが、本来は神獣であったり妖怪であったりと、格の高い存在として記録されています。

たいていの創作物では絶世の美女として描かれているので、萌えキャラも的外れではないのかな?

九尾の狐の概要

日本「玉藻前」

陰陽師の画像

平安時代、鳥羽上皇に仕える女官の「玉藻前(たまものまえ)」として記述されています。

その美貌と知識により鳥羽上皇から寵愛を受け、近くに置かれるようになりますが、次第に上皇の様子がおかしくなっていきます。顔色が悪くなったり、臣下の言葉に耳を傾けなくなったり。

そこで不審に思った臣下が陰陽師に依頼し、玉藻前の正体が「九尾の狐」であることを見破る、といった内容です。ちなみに、このとき九尾の狐は逃走しており、滅することはできませんでした。

中国「妲己」

殷王朝の最後の王、「紂王」の妃として書かれています。

名前は「妲己(だっき)」。

ネット上で「悪女の名を挙げろ」と言ったら早々に名前が挙がるくらいの「悪女の代名詞」的存在ですね。

例によってその美貌と甘い言葉を駆使して、紂王を虜にしてしまいます。


行ったことは四字熟語としても知られている「酒池肉林」が有名ですね。

カンタンに言えば、

  • 池の水を抜き、酒で満たす
  • 木々に肉を吊るす
  • 若い男女を選別し、みんな全裸で宴を開始
  • 酒の池を泳いだり、男女が好きに戯れたり、お腹が空いたら肉を貪る
  • 数日に渡って騒ぎ続ける

といった内容。
税収に苦しむ民にとっては堪ったものじゃない。

他にも「毒蛇などが入った穴に民を突き落とし、苦しむ様を楽しむ」といったものもあります。詳細を省いて説明しているのにこの文面だけでも恐ろしい……。

他にも色々と伝承がありますが中国からのものが多いですね。

九尾の狐のその後「殺生石」

「玉藻前」で書きましたが、九尾の狐は完全に滅することはできませんでした。

追い詰められた九尾の狐は石に姿を変え、毒を放って村人を殺し続けたのです。今では完全に栃木県の那須の観光スポットと化しています。

付近には有害な火山ガスが噴出しているため、そういった知識を知らない昔の人々が倒れていく様子から、殺生石の伝承の出来たのかもしれません。

現在は火山ガスの量が減っており、ガスの量が多い時はちゃんと規制してくださっているようです。節度を持てば安心して観光できそうです。

現在の九尾の狐

九尾の狐は現代の作品でも数多く取り上げられているので、簡単に紹介します。

マンガ
  • 『うしおととら』
  • 『封神演義』
  • 『NARUTO』
  • 『地獄先生ぬ〜べ〜』

特に90年代のホラーブームの際に一気に増えたイメージがあります。

最近のものだと九尾本人(?)というより、モデルにした狐キャラが多い気がします。

ゲーム

ゲームキャラクターとしても人気が高いですね。


パッと思いつくのは

  • 『ポケットモンスター』
  • 『FGO』
  • 『俺の屍を超えてゆけ』

たくさんあるはずなのに出てこない。記憶力がない……。

小説だと古典系が多めなので紹介できないです。古典苦手なので。すいません……

ライトノベルだとパッと出てくるのは『いぬかみっ!』かなぁ。

どちらにせよ最近のメディアで書かれている九尾は「美しさ」とか「艶やかさ」よりも、「可愛さ」で売ってる気がします(偏見)。時代の流れですね。

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