アクション映画シリーズ『大脱出』
こんな要素がある映画シリーズです
・アクション
・スタローン主演(?)
アクション映画シリーズ『大脱出』(シリーズ作品は全3作品)のざっくり紹介記事です。各エピソードのあらすじやキャスト、感想・評価をまとめました。
映画『大脱出』シリーズ一覧
1.『大脱出』 2013年公開
2.『大脱出2』 2019年公開
3.『大脱出3』 2019年公開
ざっくりシリーズ作品紹介
『大脱出』
タイトル:『大脱出』
原題:『Escape Plan』
原案・脚本:マイルズ・チャップマン
監督:ミカエル・ハフストローム
出演:シルヴェスター・スタローン
アーノルド・シュワルツェネッガー
ジム・カヴィーゼル
制作国:アメリカ
上映時間:115分
公開:2013年
あらゆる監獄から脱出を繰り返す「脱獄のプロ」にしてセキュリティ・コンサルタントの肩書をもつ「レイ・ブレスリン」の元に新たな依頼が舞い込んできた。いつもとは一風変わった内容に違和感を覚えつつも依頼を受けるブレスリン。しかし彼が収容された刑務所は脱出不可能とされる非合法施設だった。脱獄を計画するブレスリンの前に現れる謎の男「ロットマイヤー」。狡猾に計画を妨害する所長「ホブス」。あらゆる思惑が交差する監獄から、ブレスリンは無事に脱出することはできるのか。
シリーズ最初の作品、といってもリメイク元であって2010年公開の同タイトルから観てもまったく問題ありません。1981年公開とあって、画面からはかなり時代を感じます。
オススメ度★4
スタローン主演の良作アクション!!!
理不尽な環境に押し込められた主人公の大脱出劇。
設定は優等生。収監される刑務所がかなり精巧に表現されており、知略を巡らす敵キャラの狡猾さも濃く、主人公は圧倒的不利な状況に追い込まれていきます。そこからどう脱出するのか想像を膨らませていくシーンが丁寧で、「脱出もの」のお約束といえるファクターを丁寧になぞっていました。
ストーリー面は優秀な設定を活かしているものの、少しサプライズに欠けた印象を受けます。つまらない訳ではありませんが、想像を越えていかず、どこか物足りない。タイトルや設定から想像できるものを過不足なく見せてくれるので、評価は視聴者の期待値次第ですね。
起用しているキャストのおかげで、キャラクターの存在感も大きいです。「シルベスター・スタローン」と「アーノルド・シュワルツェネッガー」というネームバリューが大きすぎて、話題性はかなりのもの。緻密な脱獄計画を立てるブレスリンと、その計画を理解して柔軟に立ち回るロットマイヤー。インテリ派な設定のわりには画面の筋肉比率はかなり高かったです。ガンアクションから格闘まで力強い動きが多く、設定の魅力と画面の映え方は高水準でした。
最終的な感想としては、脱出ものとしての「そうあってほしい」という勘所を抑えたストーリーを、恵まれたキャストでワンランク昇華させた脱獄アクションという印象。キャストのファンだけではなく、少しでも設定やタイトルに惹かれた方は、十分満足できるクオリティの作品です。
『大脱出2』
タイトル:『大脱出2』
原題:『Escape Plan 2: Hades』
監督:スティーブン・C・ミラー
出演:シルベスター・スタローン
ホアン・シャオミン
デイブ・バウティスタ
ジェイミー・キング
制作国:中国
アメリカ
上映時間:97分
公開:2019年
「レイ・ブレスリン」が難攻不落の監獄を攻略してから5年後。警備会社を設立したブレスリンは、その知識をフル活用し後進育成に力を入れていた。しかしスタッフの一人「シュー」が突如姿を消してしまい、彼の足跡を追い始めるブレスリン。調査の末、謎に包まれた監獄「ハデス」にシューが囚われていると知ったブレスリンは、仲間を救うため再び凶悪な監獄に挑む。
オススメ度★2
作風が変わり過ぎてすっごいガッカリ!!!
・シルベスター・スタローン主演”ではない”
・脱出劇というより救出劇
・監獄設定が薄味
「シルベスター・スタローン主演のアクション映画」という分かりやすかった魅力を裏切ってくれた、『大脱出』シリーズの2作目にあたる本作品。
前作のあらすじは、脱獄のプロ「レイ・ブレスリン」が、脱出不可能といわれる監獄の攻略を目指すというもの。理不尽ともとれる監獄設備の数々に苦戦しながらも、スタローンの演じる主人公が頭脳と体力をフル活用し、最後には脱獄のカタルシスが待っています。そんな前作を観たファンは2作目に「前作より凶悪な監獄に挑むレイ・ブレスリン」、要は「スタローンによる脱出劇」を期待するのではないでしょうか。
そんな前作の魅力と比べてみると、本作はかなり薄味。物語の主軸はホアン・シャオミン演じる「シュー」となっており、スタローン主演のアクションを期待していた方はガッカリすることでしょう。脱出に向けた頭脳戦もイマイチで、外部からの介入が前提の内容です。
SFチックな監獄設備も序盤は新しいアプローチと期待しましたが、奥深い設定は特にナシ。カンフーアクションなんかは追加要素ではありましたが背景や設定がチグハグで、作品単体として観ようにも、目新しさや魅力は薄かったです。
制作に中国が関わったおかげで作風も変化してしまったのでしょうが、中国の方は前作よりも本作の方が楽しめるのでしょうか?
おもしろい作品を作るのに十分な地力を感じるのに、ムダな要素が多すぎて残念に感じる作品でした。
『大脱出3』
タイトル:『大脱出3』
原題:『Escape Plan: The Extractors』
監督:ジョン・ハーツフェルド
出演:シルベスター・スタローン
マックス・チャン
デイブ・バウティスタ
ジェイミー・キング
制作国:アメリカ
上映時間:97分
公開:2019年
世界的大企業の社長令の襲撃嬢誘拐事件が発生。襲撃者の手がかりと思われるメモリースティックには、脱獄のプロフェッショナル「レイ・ブレスリン」の名が刻まれていた。調査の末、謎の組織とのブレスリンの間にある因縁が浮かび上がり、一行は「悪魔砦」と呼ばれる監獄へ挑むことに……。
オススメ度★1
さらに迷走してヒドイ内容に。脱出ものでもない
シルベスター・スタローン主役の脱獄アクションシリーズ第三弾、と言いたいところですが、今作ではとうとう「救出劇」となってしまった続編エピソード。もはや「脱出劇」でもない。『大脱出2』でもガッカリさせられましたが、さらに落胆させられるとは思いませんでした。
今作はシリーズの顔である「ブレスリン」の扱いが悪く、マックス・チャン演じる新顔の「シェン・ロー」が物語の主軸になっています。この2キャラのバランスが極端で、演出・尺の割き方・シナリオなど、明らかに偏っています。スタローンのアクション自体が悪いのではなく、「ブレスリン」役そのものの扱いが悪かったです。ついでに言えば『大脱出2』の主人公格だった「シュー」は登場しません。
杜撰な設定も多く、「終わり良ければすべて良し」と締められるカタルシスもありません。後味も良くないため、残念ながら『大脱出』が好きだったファンの方にオススメできない作品になっています。
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