映画『アメリカン・アサシン』
今回は映画『アメリカン・アサシン』を紹介。
あらすじ、個人的な見どころ、評価をまとめました。
(核心部分を触らない程度のネタバレを含みます)
映画『アメリカン・アサシン』の基本データ
タイトル:『アメリカン・アサシン』
『American Assassin』
監督:マイケル・クエスタ
製作:ロレンツォ・ディ・ボナベンチュラ
製作総指揮:ダニエル・M・スティルマン
出演:ディラン・オブライエン
マイケル・キートン
サナ・レイサン
シーヴァ・ネガー
テイラー・キッチュ
公開:2017年
原作小説『American Assassin』
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おすすめ視聴者・読者層キーワード
- 復讐
- アクション
- アメリカ
- 原作小説あり
参考記事
あらすじ「テロ組織により恋人を失い、復讐を誓った独りの男」
恋人との婚約で幸せの絶頂にいた「ミッチ・ラップ」の身に突如降りかかったテロの脅威。
なんとか生き延びたラップだったが凶弾により恋人を失い、憎しみと怒りに震える日々を過ごす。テロ組織への復讐を決意したラップは精神と肉体を鍛え続け、仇であるテロ組織へと向かうが、そこで待っていた者とは……。
ココが見どころ
見どころ
復讐もののセオリーというべきか、「婚約」という幸せの絶頂から叩き落とされる絶望から物語は始まる。主演の「ディラン・オブライエン」の演技は失った者の虚無感、奥底からふつふつと煮えたぎる怒りと憎しみとマッチしており、他のキャスティングも含めてハマっていました(いろいろあったようですが)。
「ラップ」の怒りはやがて仇以外のテロ組織へと向けられ、その存在を知ったCIAの一員として行動していくことになる。訓練シーンではその凶器ともいえる執念が垣間見え、要求されたものを上回る成果を己に課し、恐ろしい成長速度で戦闘技術を身に着けていく。
冒頭で見た彼からは想像もつかない戦闘能力と折れない精神を備えた姿は、決して衰えることのない怒りが窺えます。
ストーリーの軸はこの「復讐心」となっており、最後までブレるはまったくありませんでした。その性質上、ジョークで軽快にテンポを進めるものではなく、常に画面からは緊張感が放たれています。笑い所や息抜きのシーンがまったくない訳ではありませんが、ストーリーの起伏は少ない仕上がりとなりました。
その復讐心から独断専行が目立ち、チームワークの和を乱すこともしばしば。それでも上官に対する敬意はチラチラと見え隠れし、戦闘シーンでは訓練で学んだことがしっかりと反映されています。復讐心に囚われている主人公が周囲にどんな反応を示すかというのも大きな見どころとして欠かせません。
拷問シーンはグロいというより痛々しいという印象。絵としてはあまり過激ではないと思いますが、苦手な方はご注意を。あと「対テロリスト」という扱いが難しい題材な点も前もって。
総評★★★「復讐ものとして軸がブレない優等生」
最初から最後まで「復讐」という軸をブラさず演出した優等生作品。締め方もバッチリで、このジャンルの教科書といっていいかもしれません。
どろ臭い戦闘技術を派手に見せる画面がよく作りられており、各人間関係について視聴者に考えさせられるなど、全体的に平均点を保った作品でした。
ただ潜入シーンなどで一部画面が暗く、状況がつかみづらい場面があったところは残念。全体的に平均点以上を取ってはいたものの、一際心に残るシーンがなく、評価としてはイマイチ伸び悩びました。
小説原作でありすでに続編小説も出版されているため、その内映画の続きも見られるかもしれませんね。
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