今回の花言葉は「はかない恋」、「あなたを愛します」。
「アネモネ」です。
容姿が美しく花色も豊富なため、昔から多くの方に好まれている花ですね。
基本データ
学名
Anemone coronaria
和名
牡丹一華(ボタンイチゲ)
花一華(ハナイチゲ)
紅花翁草(ベニバナオキナグサ)
英名
Anemone
別名「WindFlower」
科名
キンポウゲ科
属名
アネモネ属
開花時期
2~5月
花言葉
「あなたを愛します」、「はかない恋」、「純真無垢」など
花色
紫、青、赤、白、ピンク、など
「アネモネ」の名前の由来は「風の花」
「アネモネ(Anemone)」はギリシア語で「風」を表す「anemos」に由来しています。
英名の「Wind Flower(風の花)」も表す通り、風と縁があることが分かりますね。
ちょうど花を咲かせる時期が「春の穏やかな風が吹く時期」のために付けられました。
ギリシア神話では「悲恋の物語」を持つ花
「アネモネ」の登場するギリシア神話は、悲恋の物語として語られています。
- 愛の女神「アフロディーテ」が誤って息子の放った愛の矢に射られてしまう
- 矢に射られた「アフロディーテ」は、直後に目にした美少年「アドニス」にべた惚れ状態に
- 彼女の夫である「アレス」が、妻が心変わりしたと勘違いし激怒
- 「アレス」はイノシシへと姿を変え、美少年「アドニス」を襲撃
- 襲われたアドニスは絶命し、この際に流した血がやがて「アネモネ」となって花を咲かせた
血ではなく、「アドニス」または」「アフロディーテ」が流した涙が花となったという話もあります。
このような行き違いや悲しい結末の印象から、「はかない恋」といった少し後ろ向きな花言葉がつけられました。
デリケートな花
「アネモネ」と花びらは中心部分にあり、花びらに見えている部分は「がく」です。
光と温度に敏感な花なので、朝と夜で開閉を繰り返し、花が終わるころには開きっぱなしの状態になります。
そういった「開いたり閉じたり」の様子を楽しむのも良いですね。育てる時は屋外のしっかりと日に当たる場所で育ててあげてください。
毒をもつ花
アネモネは全体に毒を持っている花です。
折れたり切れるなどして、にじみ出た汁に触れると皮膚炎や水疱(すいほう)を引き起こします。
また、古代エジプトではこの花の毒を吸うと大病にかかるとされていました。現代ではそこまでの効果は確認されていませんが、扱いには気をつけましょう。
ポジティブにもネガティブにも取られる花言葉たち
「アネモネ」の花言葉には
- ・「あなたを愛します」
- ・「純真無垢」
- ・「無邪気」
- ・「期待」
- ・「可能性」
などのポジティブに捉えられる言葉を多くもっています。
その反面
- ・「はかない恋」
- ・「恋の苦しみ」
- ・「見放された」
- ・「薄れゆく希望」
といったポジティブなイメージを持つものも少なくありません。
これらはアネモネ「全般」の花言葉なので、色別の花言葉を加えると更に多彩な意味をもちます。
今までも裏表の意味をもつ花を扱ってきましたが、アネモネは一層きわ立っている気がします。
花言葉ではいろんな顔を見せ、毒はありますが温度や光にデリケートで、可愛らしい顔を出したり引っ込めたりする。花なのにとても「人」らしくて、愛のある花ですね。
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