「敵意」の花言葉をもつ魔除けの花「オトギリソウ」。その由来と伝承

オトギリソウの画像

今回の花は輝かしい黄色が目を惹く花「オトギリソウ」

花言葉は「敵意」、「迷信」、「秘密」です。

基本データ

学名

Hypericum

和名

弟切草(オトギリソウ)

英名

Hypericum

科名

オトギリソウ科

属名

オトギリソウ属

開花時期

7~8月

花言葉

「敵意」、「迷信」、「秘密」、「恨み」など

花色

「オトギリソウ」の名前と花言葉の由来は、兄弟の悲しい事件から

オトギリソウの画像

「弟切草(オトギリソウ)」の名前の由来は、とある鷹匠の兄弟の伝承に由来します。

  1. あるところに鷹匠の兄弟がいた
  2. 兄は鷹の傷薬として「オトギリソウ」を使用していた
  3. 他の鷹匠には秘密にしていたこの薬草を、弟が口を滑らし話してしまう
  4. それに激怒した兄が弟を切り殺す

という顛末です。
刀匠が技術を盗もうとした弟子の腕を斬るなど、技術の伝承については日本では血生臭い話が多く残っていますね。

別の説では
一人の女性を兄弟で取り合いになり、最終的に弟が切り殺された
という三角関係のエピソードがありますが、どちらにせよ悲しい結末になっています。

「オトギリソウ」には「敵意」、「秘密」、「恨み」など物騒な花言葉が揃っていますが、こういった伝承が由来となっていれば納得ですね。

魔除けの力が宿った「オトギリソウ」

花名や花言葉の由来からどうしてもネガティブなイメージが先行してしまいますが、西洋では古くから魔除けの力が宿っている植物として語られてきました。

6月24日の「聖ヨハネの日」、その前夜に薬草を刈り取るという風習がヨーロッパに伝えられており、その薬草には魔除けの力が宿っているといわれています。

「オトギリソウ」もその薬草の一つだったため、その力が信じられました。

しかし時代の流れからか、そのような神秘的な力が「迷信」という花言葉へと変化していきました。

「ヒペリカム」も仲間

オトギリソウ属は仲間が多く、300以上の種類が存在するといわれています。

別記事で紹介している「ヒペリカム」もその一種ですね。

こちらは「きらめき」などのポジティブな花言葉が揃っている花です。

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