アニメ(OVA作品)『ザ・コクピット』
今回はアニメ(OVA作品)『ザ・コクピット』を紹介。
あらすじ、個人的な見どころ、評価をまとめました(核心部分を触らない程度のネタバレを含みます)。
短編漫画集『戦場まんが』を原作とし、その中から「成層圏気流」「音速雷撃隊」「鉄の竜騎兵」の3本が収録されています。
評価★★★★
キャラクター ★★★★
ストーリー ★★★★★
セリフ ★★★★
作品キーワード
- 戦争
- 感動(悲痛方面で)
- 描写が繊細・作りが丁寧
『ザ・コクピット』の基本データ
タイトル:『ザ・コクピット』
作者:松本零士
発表:1993年
1話「成層圏気流」
脚本・キャラクターデザイン・作画監督・監督:川尻善昭
メカニックデザイン・メカニック作画監督:長濱博史
原画:小池健
箕輪豊
寺岡賢司
江面久
長濱博史
川尻義昭
出演:堀内賢雄
篠原恵美
2話「音速雷撃隊」
脚本:わぐりたかし
監督:今西隆志
キャラクターデザイン・作画監督:川元利造
メカニックデザイン:カトキハジメ
助監督:市野文隆
原画:鎌田祥央
吉田徹
才谷梅太郎
菅原あわじ
佐野浩敏
つるやまおさむ
清山滋崇
杉浦幸次
都留稔幸
津野田勝敏
山崎展義
森下圭介
秦野好紹
村上勉
川上俊弘
野口啓生
川元利造
出演:緑川光
緒方賢一
小野坂昌也
塩屋浩三
大宮悌二
3話「鉄の竜騎兵」
脚本・監督:高橋良輔
絵コンテ・演出:寺田和男
キャラクターデザイン・作画監督:斉藤浩信
メカニックデザイン・作画監督:森川定美
原画:森川定美
渡辺純夫
寺岡賢司
前沢弘美
中村和代
華房泰堂
福山政敏
山崎登志樹
加来哲郎
竹内志保
岸田隆宏
飯野あきら
出演:永井一郎
山口勝平
キートン山田
原作:松本零士『戦場まんがシリーズ』
発表期間:1969年~1989年
巻数:全9巻
関連オススメタイトル
同じ「戦争」テーマで自然と思い出してしまうビッグタイトルです。
辛い内容の作品なのに、忘れちゃいけないし忘れられない。そんな作品。
同じく「戦争」テーマより。
アクションに目がいきがちな映画シリーズですが、初期タイトルの終盤は爽快感よりももの悲しさが目立ちます。
あらすじ「短編漫画集『戦場まんがシリーズ』の名エピソードを収録」
漫画家「松本零士」氏の短編漫画集『戦場まんがシリーズ』を原作としたOVA作品。全62話のエピソードから厳選された3話を収録。
「成層圏気流」:原子爆弾輸送機の護衛任務を命じられたドイツ兵の戦い
「音速雷撃隊」:日本を舞台にした桜花特別攻撃隊の戦い
「鉄の竜騎兵」:フィリピンの戦場を駆け回る日米兵の戦い
ココが見どころ
見どキャラクターの視点と視聴者の視点
収録されている3つのエピソードは、日本だけではなく各国の心情が丁寧に描かれています。人や戦闘機など描かれているものの描写や質感が通して丁寧。大きな動きを見せずとも小さい仕草で、行動の意味や人の感情を悟らせる表現が非常に上手かったです。ある程度の歴史知識を踏まえてみることで内容を飲み込めるので、教材として扱う場合は中学生あたりが良いのかもしれませんね。小学生だとどうかなぁ……。
戦争がメインテーマであるため、どうしても悲痛な気持ちで観てしまう作品です。画面の中で懸命に笑顔を浮かべるキャラクターの姿が一際印象に残ります。とくに「桜花」のエピソードは日本人はどうしても考えさせられる内容ですね。「桜花」に乗る人や、送り出す人、作った技師の気持ちは想像はできても、現代人には決して理解できないでしょう。
総評★★★★「丁寧すぎる戦争作品」
昭和・平成作品に多く感じる「小さい仕草で想像力に働きかける」描写が多く見受けられる作品でした。正解は視聴者にゆだねられるので、わかりやすさを求めがちな現代とは毛色が違うように感じられます。それでも自然とストーリーを肌で感じられる内容を1話30分以内に収められるのが凄過ぎます。セリフや文章も印象的なものが多く、「1967年7月人類は月へ到達した」があまりにも物悲しい。
テーマが「戦争」であるため扱いが難しくはありますが、画はそこまで悲痛な描写はなく、感情表現がかなり丁寧に作られているOVA作品です。少しでも興味があればぜひ見てほしいオススメ作品ですね。
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