今回は雲の種類についてまとめていきます。
雲の種類は形状や10種類(世界気象機関による分類)あり、雲が発生する高さによって「上層雲」、「中層雲」、「下層雲」の3つのカテゴリに分けられています。
雲の基礎知識
前提として雲の基礎知識について少し触れておきます。
雲は水蒸気、要は水や氷などの水分が集まって形成されています。
海や川などの地上にあった水分が日光で温められ、水蒸気となり上昇気流に乗って上空へと持ち上げられます。
上空に昇ると気圧が下がることで水蒸気が冷やされ、水や氷となって広がり、最終的に雲として形成されるわけですね。
上層雲
5~13キロメートルの高さに発生し、ほとんどが氷によって形成されている雲です。
巻雲(けんうん)
巻毛のような外観をしている繊維状の雲。
上空で風が強いときや、低気圧が近づいたときに発生しやすい。
絹のような光沢をもっていることから「絹雲(けんうん、きぬぐも)」と呼ばれたり、俗称として「すじ雲」、「はね雲」、「しらす雲」などの呼称もある。
巻積雲(けんせきうん)
薄く白い塊が多数集まり、魚のウロコやさざ波のような形状となる雲。
低気圧が近づくと発生しやすい。
別名は「絹積雲」。俗称は「うろこ雲」、「いわし雲」、「鯖雲」
巻層雲(けんそううん)
白いベール状の雲。
低気圧や前線の接近で観測されるため、天候悪化の前兆として見られることが多い。
薄く形成されるため太陽光を屈折させて透過しやすく、太陽や月を覆った「傘現象」が見られることがある。
別名は「うす雲」。
中層雲
2~7キロメートルの高さに発生する。気温によって水滴、または氷から形成される。
高積雲(こうせきうん)
薄い雲の塊が群れを成すように発生し、発生してもすぐに消えてしまうことがある。
他には「まだら雲」、「ひつじ雲」、「叢雲(むらくも)」などの呼び方があります。
「いわし雲」よりも大きく、高さの違いから見分けられます。
高層雲(こうそううん)
空全体を一様に覆うことが多い雲。
温暖前線や低気圧が近づくと発生しやすい。
別名「朧雲(おぼろぐも)」。
乱層雲(らんそううん)
太陽や月を覆い隠す、雨や雪が降りやすい厚い雲。
別名は「雨雲(あまぐも)」、「雪雲(ゆきぐも)」
下層雲
地面付近~2キロメートルの高さに出現する。
積雲(せきうん)
濃密で輪郭がはっきりしている雲。底部分は平たく、上に向かって成長しやすい。
晴れた日に発生しやすく、綿菓子に例えられる形状から「綿雲(わたぐも)」の別名をもっている。
積乱雲(せきらんうん)
鉛直方向に大きく濃密に発達し、外観は山のように形状に見える雲。
突風や雷雨となりやすいので、別名は「雷雲(らいうん)」。
その大きさから、坊主頭の大きな妖怪「大入道(おおにゅうどう)」に例えられて「入道雲(にゅうどうぐも)」とも呼ばれる。
層積雲(そうせきうん)
層状、ロール状の丸みを帯びた塊の雲で、比較的広く形成されやすい。
雨が降ることが少なく、くもりの日に見られることから別名は「曇り雲(くもりぐも)」。
層雲(そううん)
最も低い位置に薄く発生する、霧のような雲。
小さくちぎれた雲が見られることもある。
別名「霧雲(きりぐも)」。
一部参考:気象庁HPより
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