今回の花はジギタリス。
花言葉は「不誠実」です。たまにはこういう花言葉もいいですね。
基本データ
学名
Digitalis
和名
キツネノテブクロ(狐の手袋)
英名
Fox glove
科名
オオバコ科
属名
ジギタリス属
開花時期
5~7月
花言葉
「不誠実」、「不真面目」、「熱愛」、「隠しきれない恋」など
花色
白、オレンジ、黄、ピンク、紫など
花名の由来
ジギタリスの名はギリシア語の『digitus(ディギトゥス)』に由来します。
日本語で『指』を意味し、花の形が指サックに似ていることからその名が付けられました。
和名の『キツネノテブクロ(狐の手袋)』は英名の『Fox glove』の直訳です。
少し蛇足
キツネノテブクロと聞くと、日本の童話『手袋を買いに(新美南吉作)』を思い出します。
私が読んでから20年以上経っていますが、今でも非常に心に残る物語です。
おススメの一冊なので、ぜひ読んでみて下さい。
ジギタリスとギリシア神話
花言葉「不誠実」は、ギリシア神話に登場する全知全能の神『ゼウス』とその妻『ヘラ』の逸話に由来します。
サイコロ遊びが好きだったヘラは、暇さえあればサイコロを使って遊んでいました。
そんな様子を見ていた神々の間では陰口を言ったりする者もおり、ゼウス自身もそんなヘラのサイコロ遊びを好ましく思っていませんでした。
そんなある日のこと、2人が夫婦げんかをした際にゼウスは怒りのままにサイコロを地上に投げ落としてしまいます。
そのサイコロは地上に達すると姿を変え、ジギタリスとして花を咲かせたのです。
現代社会でも「夫または妻の趣味で集めていたものを勝手に捨てて批判を浴びる」といったニュースを耳にしますが、神話でもやってることは一緒ですね。
以前にゼウスがやらかした花の記事も書いているので、よろしければご覧ください↓
毒性
ジギタリスは全体に猛毒をもっているため、観賞する際は気を付けましょう。
間違って摂取してしまうと食欲不振や嘔吐、頭痛、目まい、不整脈、動悸などさまざまな症状に襲われます。
強心作用を利用した薬として用いられることもありますが、非常に危険なので、素人が甘い考えで取り扱うのは避けましょう。
「熱愛」や「隠しきれない恋」といったポジティブな花言葉もあるのに、印象が後ろ向きになりやすい花かもしれませんね。
ただ非常に多くの花色があり見ごたえのある花なので、観賞や栽培目的としては人気が高いです。
しっかりと節度を守って、安全に鑑賞しましょう。
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