悪役の背景が映える映画『ジョーカー』あらすじ感想評価

ジョーカー オススメ紹介
ジョーカー

映画『ジョーカー』

今回は映画『ジョーカー』を紹介。
あらすじや基本データ、個人的な見どころ、評価をまとめました(あらすじに触る程度のネタバレを含みます)。

評価★★★
 キャラクター  ★★★★
 ストーリー   ★★★
 設定      ★★

こんなキーワードが気になる方にオススメ

  • 魅力的な悪役
  • 終末感
  • 裏社会

映画『ジョーカー』の基本データ

タイトル:『ジョーカー』
原題:『Joker』
監督:トッド・フィリップス
製作:トッド・フィリップス
   ブラッドリー・クーパー
   エマ・ティリンジャー・コスコフ
製作総指揮:マイケル・E・ウスラン
      ウォルター・ハマダ
      アーロン・L・ギルバート
      ジョセフ・ガーナー
      リチャード・バラッタ
      ブルース・バーマン
脚本:トッド・フィリップス
   スコット・シルバー
撮影:ローレンス・シャー
美術:マーク・フリードバーグ
衣装:マーク・ブリッジス
編集:ジェフ・グロス
音楽:ヒドゥル・グドナドッティル
音楽監修:ランドール・ポスター
     ジョージ・ドレイコリアス
出演:ホアキン・フェニックス
   ロバート・デ・ニーロ
   ザジー・ビーツ
   フランセス・コンロイ
   ビル・キャンプ
   シェー・ウィガム
   ブレット・カレン
   グレン・フレシュラー
   リー・ギル
   ダグラス・ホッジ
   ダンテ・ペレイラ=オルソン
   マーク・マロン
   ジョシュ・パイス
   シャロン・ワシントン
   ブライアン・タイリー・ヘンリー
   ロッコ・ルナ
   ソンドラ・ジェームズ
   ハンナ・グロス
   エイプリル・グレイス
制作国:アメリカ
上映時間:122分
公開:2019年

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あらすじ「狂っているのは人か、街か」

大都市「ゴッサムシティ」は富裕層と貧困層の間に大きな隔たりがあり、価値観にも大きな違いが生じていた。コメディアンの夢をもつ「アーサー・フレック」も貧しい生活をおくる一人であり、ピエロの姿で懸命に働きながら鬱屈とした毎日に苦しみ続けていた。
とある事件を皮切りに、現実から見放されるような不幸にまみれていくアーサー。度重なる不運に、着々と彼の中の狂気が解き放たれていく。
狂っているのは「アーサー」か。それともこの「ゴッサムシティ」か。

ココが見どころ

ジョーカーの生い立ち

「バットマン」シリーズに登場する人気悪役「ジョーカー」をメインに据えている以上、物語の結末は決まっており、本作のおもしろさはそこに至るまでの過程に終始します。とどのつまり「ジョーカーの生い立ち」ですね。

想像力を膨らませる演出

物議をかもした「冷蔵庫」のシーンをはじめ考察しがいのある演出が非常に多い。含みをもたせる演出をどれだけ自分の中で膨らませられるかが、本作を楽しむ最大のポイント。シンプルに解釈できるものもありますが、答えは明示されず、他人と感想を寄せあっても意見が別れることもありそうです。

『バットマン』とは対照的な視点

『バットマン』シリーズの主人公「ブルース・ウェイン」は富豪の家に生まれ、両親を貧困層の強盗に殺害された怒りを原動力に行動を始めます。対して「ジョーカー」こと「アーサー・フレック」は貧困層の生まれで、長年の怒りから徐々に狂気を解き放っていきます。両者とも「怒り」という負の感情を原動力としつつも、立場はまったく正反対ですね。『バットマン』では犯罪者に対する怒りに感情移入しやすいのですが、『ジョーカー』に対するシンパシーも否定できません。
ブルースの親であり、『ジョーカー』における重要キャラクター「トーマス・ウェイン」の扱いの違いも対照的で感心しました。

総評★★★「『ジョーカー』ファンとして観るなら」

テンポは悪くありませんが暗いシーンがひたすら長い。とくに前半1時間は鬱屈としたアーサーの状況説明に終始しており、イベントはあるものの起伏がとぼしく、中だるみを起こします。
「ジョーカー」というキャラクターを掘り下げる作品としては良作品。ストーリー主軸の作品としては2時間は少々長く、上手く物語の同調しないと高評価にはつながらないでしょう。
『バットマン』シリーズで積み重ねてきた「ジョーカー」の下地を損なわないクオリティは確保しているため低評価にはなりませんが、作風は人を選びますね。

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