映画『ランボー ラスト・ブラッド』
今回はアクション映画シリーズ第5弾『ランボー ラスト・ブラッド』を紹介。
あらすじ、個人的な見どころ、評価をまとめました。
(あらすじ程度のネタバレを含みます)
評価★★
キャラクター ★★
ストーリー ★★
アクション ★★★
こんなキーワードが気になる方にオススメ
- アクション
- シリーズ作品
- 記憶喪失
『ランボー ラスト・ブラッド』の基本データ
タイトル:『ランボー ラスト・ブラッド』
原題:『Rambo: Last Blood』
監督:エイドリアン・グランバーグ
脚本:マシュー・シラルニック
シルヴェスター・スタローン
製作:アヴィ・ラーナー
ケヴィン・キング・テンプルトン
ヤリフ・ラーナー
レス・ウェルドン
出演:シルベスター・スタローン
パス・ベガ
セルヒオ・ペリス=メンチェータ
アドリアナ・バラッザ
イベット・モンレアル
オスカル・ハエナダ
ジーニー・キム
ホアキン・コシオ
上映時間:101分
制作国:アメリカ
公開:2019年
前作:『ランボー/最後の戦場』
関連オススメタイトル
出演者つながりから。
ストーリーの方向性は違いますが「無双」からチョイス。
「復讐」や後味の悪さからチョイス。
あらすじ「手に入れた平穏な日々に再び影が差す」
ベトナム戦争をはじめいくつもの戦場を駆けたランボーは亡き父の牧場を継ぎ、友人「マリア」とその孫娘「ガブリエラ」とともに平穏な暮らしをおくっていた。
ある日、ガブリエラが自分を捨てた父親を訪ねるためにメキシコへと向かうのをきっかけに、事態は一転。愛する娘の危機にランボーは再びナイフを取る。
ココが見どころ
今までとは毛色の違う残虐性
ランボーの娘代わりである「ガブリエラ」は人格的に好感をもてるのですが、年頃の無鉄砲さゆえの暴走から事件の引き金をひきます。自分と母親を捨てた父親を探しに行くにも、ちゃんとランボーや祖母に相談するあたり歪んだ育ち方はしていません。しかしつきあう友人の性質は悪く、日本人の感覚からはちょっと擁護しづらい。ドラッグとの距離感も異なり治安の悪さがかなり目立ちます。
そういった状況の中で事件の引き金は「愛情を注いだ娘がドラッグ漬けにされた」こと。そりゃランボーも怒る。
今までのランボーの残虐性はあくまで「戦争」に関連したものであり、今作のそれは視聴者が覚悟していたものとはまったく異なるもの。違う、そうじゃないと言いたくなる内容でした。
「ランボー」じゃなくても成立してしまう見どころ
一番残念で悲しい点はこの作品が「ランボーじゃなくてもよい」というところ。時代が変わっても「戦争」は違った形で残り続けるとか、そんなメッセージがあるのか知らないですが、「ランボー」名乗る必要がありません。孤軍奮闘の無双アクションについても泥臭さが洗い流されてしまい、ますますシリーズ作品らしさが消えてしまいました。
総評★★「成り下がった復讐アクション」
この物語を極端に後ろ向きに捉えるなら「この世から戦争はなくならない」ではなく「この世に救いはない」という諦め。今までのランボーでは戦場での存在価値を証明しながらも、「ランボーの居場所は本当に戦場だけなのか」「他の生き方はないのか」という葛藤が大きな要素になってきました。本作は葛藤ではなく、「悪人は悪人。戦場で生きてきた者は、戦場でしか生きられない」といった残酷なメッセージが後味悪く残ってしまいます。救いがないのにガッカリしたのではなく、救いはないと無遠慮に結論付けたことに落胆してしまいました。ただの復讐劇になり下がってしまった感が強く、アクション作品にあるべき爽快感とも相性が悪いです。
B級と揶揄される映画に予算を与えるとこうなりそうだなぁ。
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