空想特撮映画『シン・ウルトラマン』をざっくりレビュー|感想評価

特撮映画_シン・ウルトラマン オススメ紹介

『シン・ウルトラマン』

今回は空想特撮映画『シン・ウルトラマン』をざっくりレビュー。
あらすじや基本データ、個人的な見どころ、評価をまとめました(ネタバレは簡単なあらすじに触る程度です)。

昔からのファンも現代人でも楽しめる、バランスの取れた良作です。

『シン・ウルトラマン』の基本データ

あらすじ

巨大不明生物「禍威獣」が日常的に現れる現代日本、政府は禍威獣特設対策室、通称「禍特対」を設立し、その対策を行っていた。禍威獣ネロンガの対応に追われていた禍特対だったが、その前に突如謎の巨人が現れ、ネロンガを撃退してしまう。のちに「ウルトラマン」と呼ばれるその巨人は、果たして人類の味方なのか……。

こんなキーワードが気になる方にオススメ

  • 特撮
  • ヒーロー
  • コメディ
  • ホラー
  • 政治

タイトル:『シン・ウルトラマン』
監督:樋口真嗣
准監督:尾上克郎
副監督:轟木一騎
監督補:摩砂雪
音楽:宮内國郎
   鷺巣詩郎
脚本:庵野秀明
製作:和田倉和利
   青木竹彦
   西野智也
   川島正規
出演:斎藤工
   長澤まさみ
   有岡大貴
   早見あかり
   田中哲司
   西島秀俊
   山本耕史
   岩松了
   長塚圭史
   嶋田久作
   益岡徹
   山崎一
   和田聰宏
制作国:日本
上映時間:113分
公開:2022年

関連オススメタイトル

製作スタッフや作風から『シン・ゴジラ』をチョイス。根強い原作ファンがターゲットの映画からは『シティハンター 新宿プライベート・アイズ』も傾向が似ているでしょうか。昭和・平成のリメイク・リブート作品は、思い出補正とストーリーのバランスが鍵ですね。

評価★★★★

「ウルトラマン」の古くも新しくも取り入れた良作。昔からのウルトラマンを知っている方ならニヤリとしてしまう禍威獣やシーンを取り入れながら、まったく知らない方でも取っつきやすいテイストに仕上がっていて、「原作リスペクト」の度合いは丁度いい塩梅でした。あんまり原作設定を掘り過ぎると新規層がついていけないですが、本作は非常にバランスが取れていました。

演技力もほどよく芝居がかっていて、視聴者が疑問を抱きそうな場面でもセリフしてくれているので、ストーリーで迷子にならず、非常にわかりやすかったと思います。映画に「言葉を少なく表情で語ってほしい」という層の方には少し野暮だったかもしれませんが、作品の性質上、言葉でちゃんと表してくれたところは親切で良かったなと。

ストーリーは少々駆け足ですが、「ウルトラマン」の誕生から一つの区切りまで、2時間にギュッと内容が詰め込まれています。ニヤニヤしてしまう「コメディ」要素、ドキッとしてしまう「ホラー」要素など、色々なテイストに手を出していながら、上手くまとめられていたのは素直に凄かった。扱いが難しい政治描写も物語のノイズにならず、自然と”考えさせられる”程度の風刺だったと思います。演出方法やジャンルの広げ方など含め、全体的に「バランスが良い作品」という印象でした。

個人的に不満だったのはある禍威獣のデザインですが、ストーリーの都合上まぁ仕方ないかなレベルですね。現実の視聴者視点によるメタ的なツッコミも「空想特撮」として楽しめますね。親子でも観れますし、大人同士でも話題に困りません。「アクション」や「バトル」といったジャンルではなく、「ウルトラマン」を目的として観れば楽しめるオススメ作品です。

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