小説原作のスパイ映画『ジョーカー・ゲーム』あらすじ感想評価

映画ジョーカー・ゲーム オススメ紹介
映画ジョーカー・ゲーム

映画『ジョーカー・ゲーム』

今回は映画『ジョーカー・ゲーム』を紹介。
あらすじ、個人的な見どころ、評価をまとめました。
(核心部分を触らない程度のネタバレを含みます)

映画『ジョーカー・ゲーム』 の基本データ

タイトル:『ジョーカー・ゲーム』
原作:柳広司
監督:入江悠
脚本:渡辺雄介
出演:亀梨和也
   深田恭子
   小澤征悦
   小出恵介
   山本浩司
   渋川清彦
   田口浩正
   光石研
   嶋田久作
   千葉哲也
   伊勢谷友介
公開:2015年

原作小説
著者:柳広司
イラスト:森美夏
出版:角川書店

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  • ミステリ
  • アクション
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  • 小説原作

あらすじ「各国の思惑がうずまくブラックノート争奪戦」

上官の命に背いた青年は死刑となる寸前、謎の男「結城」に助けられる。命を救われた青年を連れて結城が向かった先はスパイ養成機関、通称「D機関」だった。
訓練の末にスパイとしての能力を開花させていった青年は「嘉藤」という名前を与えられ、新型爆弾の製造法が記された極秘文書「ブラックノート」を奪う任務につく。

ココが見どころ

豊かなキャスト陣

元軍人の主人公が能力を開花させていく。それを演じる亀梨和也さんの魅力が深く描かれた作品です。
原作にあったエピソードは分解・再構成され、原作を知らない方でも受け入れやすい内容に落とし込まれている。キャスティングは日本人になじみの深い方たちが採用されており、演技力も確か。主人公を演じる亀梨和也さんをはじめ深田恭子さん小澤征悦さんなど国内ドラマでも活躍されている方が多く見受けられます。
ジャンルとしては一応はスパイものとして分類されるのかもしれませんが、潜伏よりもアクションシーンが多く、プロフェッショナルとしての心構えのようなものはあまり感じません。

ストーリーは整合性が取られていますが、キャスト陣のファンに向けたサービス映画という印象が強いですね。

総評★★

原作とは印象が異なり、「スパイのプロフェッショナル」としての魅力を捨て、キャストに重きを置いた作品。とりあえずスパイが白スーツで走り回るのは止めて頂きたい。

重ねて書くが原作小説やアニメにあった重厚な雰囲気をまとったスパイ作品という方向性ではない。主人公がうかつでマヌケな行動を見せたり、女性への情にほだされるなど、ジャンルは違うが『ルパン三世』に近い。アクションは頑張りは感じられるものの迫力不足。演技力もあるが、演出面の物足りなさが目立った。

とはいえ映像作品としてはストーリーに筋が通っており、クオリティは決して低くない。経験豊かなキャスト陣に支えられているおかげで、多少もたついた展開でもフォローが効く。亀梨くんの半裸や深田恭子の艶っぽいシーンも用意されているので、ファンなら喜ぶかもしれません。

つまり原作小説・アニメを
知っている → 非常にガッカリ。
知らない  → 及第点。

といった印象が強い作品ですね。

ここから少し余談。
キャスティングで客を呼び、演出はそのファンを喜ばせるサービスが多く見受けられます。代わりに作品としての魅力はおざなり。クオリティとしては平均的ですが、こういった日本映画の姿勢に久しぶりに落胆させられました。

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