マンガ原作の実写化映画『バクマン。』はつまらない?|評価あらすじ

映画バクマン オススメ紹介
映画バクマン

映画『バクマン。』

今回はマンガ原作の実写化映画『バクマン。』を紹介。
あらすじや基本データ、個人的な見どころ、評価をまとめました(あらすじに触る程度のネタバレを含みます)。

評価
 キャラクター  ★★★
 ストーリー   ★★★
 アクション   ★★★

 原作リスペクト

こんなキーワードが気になる方にオススメ

  • 実写化作品
  • マンガ家・クリエイター

『バクマン。』の基本データ

タイトル:『バクマン。』
監督:大根仁
原作:大場つぐみ
   小畑健
脚本:大根仁
製作:市川南
エグゼクティブプロデューサー:山内章弘
プロデュース・企画:川村元気
キャスティング:おおずさわこ
出演:佐藤健
   神木隆之介
   小松菜奈
   桐谷健太
   新井浩文
   皆川猿時
   山田孝之
   リリー・フランキー
   宮藤官九郎
   染谷将太
制作国:日本
上映時間:119分
公開:2015年

原作:大場つぐみ
   小畑健

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こちらもマンガ原作の実写化。キャストの豪華さも共通点。

あらすじ「夢を叶えるためにマンガ家へ」

日常を過ごしていたた高校生「真城最高」は、同級生「高木秋人」にその画力を買われ、一緒にマンガ家を目指そうと誘われる。最初は渋る真城だったが、声優志望のクラスメート「亜豆美保」とある約束を交わすことで、プロマンガ家へ目指し努力していく。
週刊少年ジャンプで連載を目指す二人だったが、予想以上にマンガ家という仕事は過酷なものだった。果たして彼らの夢は叶うのか。

ココが見どころ

GOOD:大筋のストーリーがわかりやすい

展開やロケーションに違和感がある箇所は見受けられるものの、原作マンガの流れを大まかになぞっているのでわかりやすい。

Bad:キャスティングに違和感があり過ぎる

主人公二人が学生に見えず違和感が大きすぎます。演技力の高さは認めますが、話題作りの客寄せパンダとしか見えません(言い方は悪いですが)。

Bad:原作とはキャラが違い過ぎる

原作ファンをけなしているのかと思うほどにキャラクターの性格・設定が違い過ぎます。面白ければ良いのですが、あまりにも原作ファンの鼻につく箇所が多すぎる。

  • ライバルキャラだった「エイジ」が単なる嫌な奴になる
  • ヒロイン「亜豆美保」がとんでもない発言をする
  • 編集「服部哲」の無力感
  • etc……

他のマンガ家にはアシスタントがいるのに、主人公たちが雇わないところはツッコミ待ちでしょうか。主要人物を含め一部キャラが消えたせいか物足りないシーンが多く、「夢」や「約束」といったストーリーのキモも薄くなっています。
「亜城木夢叶」のペンネームがないのにはひどく落胆しました。

Bad:暗い

日本映画にありがちですが、全体的に画面が暗い。明るくできる「青春」という要素も、学生感がないため活かしきれず。特徴的なアクション演出は賛否あるかもしれませんが、ムダに尺を取り過ぎていてテンポが悪いと感じました。

総評★「原作キャラへの愛がない」

原作が人気漫画ということで、実写化映画のハードルが高いとは感じましたがストーリーは比較的まともだと思います。2時間の枠に収める為か設定を弄りまわした痕跡が見られますが、原作を知らない方なら許容範囲……なのですが、原作を知っていた私はすさまじくガッカリ。あまりにも原作キャラに対する愛がありません。

キャストの演技力は素晴らしいですが、キャスティングは年齢や雰囲気的に違和感しかありません。そもそもキャラの性格がまるで別人。とくに原作では永遠のライバルキャラとして描かれている「新妻エイジ」がすさまじくヒドイ。原作では魅力ある天才として主人公たちとしのぎを削っていくのに対し、本作では上から目線の単なる嫌なヤツで、主人公たちに対するリスペクトが欠片も感じられません。口調もミステリアスというより敵愾心を煽る気持ち悪いものになっており、「ライバル」ではなく「敵」として立てる描写を押し出しています。

天才マンガ家エイジをどう描くか

実写化に伴い視聴者がかなり気になっていたであろう人物像。その答えはガッカリどころか完全にファンを敵に回す内容でした。

ヒロイン「亜豆美保」の魅力もかなり減退。軸のブレない性格は見る影もなく、感慨深かったシーンのロケーションや描写も適当で本当にガッカリしました。他のキャラクターに関しても同様のことが言えますし、呼称も統一できていません。

「原作とは別の作品として観ればいいじゃん」という意見もあるかもしれませんが、それならこのタイトルを掲げる必要はありませんし、原作ファンが視聴することも当然予想できることでしょう。そのうえでこのキャラ設定軽視に至ったのなら、正直愛がないとしか評価できません。

今まで観てきた実写化映画の中でもトップクラスにガッカリした作品でした。

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