映画『ザ・サークル』
今回は映画『ザ・サークル』を紹介。
あらすじ、個人的な見どころ、評価をまとめました。
(核心部分を触らない程度のネタバレを含みます)
『ザ・サークル』の基本データ
タイトル:『ザ・サークル』
原題: 『The Circle』
監督:ジェームズ・ポンソルト
出演:エマ・ワトソン
トム・ハンクス
ジョン・ボイエガ
カレン・ギラン
エラー・コルトレーン
パットン・オズワルト
グレン・ヘドリー
ビル・パクストン
制作国:アメリカ
公開:2017年
原作
デイヴ・エガーズ『ザ・サークル』
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おすすめ視聴者・読者層キーワード
- サスペンス
- 考えさせられる作風
参考記事
あらすじ「すべてが透明化されていく社会に、人々が見せる姿とは」
「メイ・ホランド」は友人の紹介により、憧れのSNS企業『サークル』への転職に成功する。
メイの入社後、サークルは新しいサービス『SeeChange』を発表し、社会に多大な影響をもたらしていた。しかし『SeeChange』の深層を触れいく内に、メイの心中に確かな疑念がわきあがっていく……。
ココが見どころ
称賛と不安を対比させた演出
画面は明るいところばかりなのに、音楽や何気ない仕草から不安を感じさせるやり方が上手い。
目まぐるしく変化していく日常に、メイは希望と不安を同時に抱かせていく。最初は憧れの企業に入社したことによる期待や高揚感がありありと見え、新サービス『SeeChange』にも強い拒否反応はなかった。
しかしこの『SeeChange』がメイにも社会にも大きな影響を及ぼしていく。『SeeChange』は小型カメラを使って行動を監視したり、身体の状況などを24時間他人に公開。嘘や隠し事を許さないこのサービスにより政治家の不正は暴かれ、世界中に感動が共有されていく。代償としてプライバシーが完全に透明化されるが、嘘を許さないという正義感に訴えるそのスタンスを肯定。負の面を積極的に取り上げず、称賛されるその姿が不気味に映る。
徐々に増していく称賛と比例して積もっていく不安感が、視聴後にも確かな余韻を与える作品でした。
総評★★★「情報のあり方を、視聴者に考えさせれられる作品」
嘘や隠し事がない世界は、果たして幸せなのか。そのようなものを視聴者に考えさせる作品。
「オープン性」という言葉を使ってプライバシーや個人情報を、すべての人が真実を共有する世界がすさまじく恐ろしい。現代技術の在り方をみると、やろうと思えば実行可能であることも怖いですね。正義感が先走り、法律が息をしていない点も考えさせられるところ。
テーマとして評価を上げにくいというだけで、作品としての基本的なクオリティは良いと思います。
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