今回は映画『365日のシンプルライフ』を紹介。
あらすじ、個人的な見どころ、評価をまとめました。
(核心部分を触らない程度のネタバレを含みます)
『365日のシンプルライフ』の基本データ
タイトル:『365日のシンプルライフ』
監督:ペトリ・ルーッカイネン
出演:ペトリ・ルーッカイネン
発表年:2014年
あらすじ「モノにあふれた生活に疑問を感じた男は、ある実験を思いつく」
モノにあふれた生活にふと疑問を感じた「ペトリ」は、ある実験を思いつく
- 持ちモノを全て倉庫に預ける
- 1日に1つだけモノを持ってこれる
- 何もモノはかわない
- 1年間ルールを守って生活する
実験の果てに出すペトリの結論とは。
オススメ視聴者層
- 「ドキュメンタリー映画」好き
- 気分転換したい方
勝手に関連オススメタイトル
映画「ハドソン川の奇跡」
ドキュメンタリー映画つながり。
こちらは気楽には観られませんが、非常にオススメ。
ココが見どころ
実験という名の自分ルール
なかなか発想として興味深い「実験」内容。
自分ルールを課すというのは思いのほかおもしろいもので、肩肘はった実験ではなくても、簡単なものならみんな一度は経験があるのではないでしょうか。
完全にモノを制限するのではなく、ある程度自由性をもたせたところも新しく感じた。
最初は「不自由」というより「めんどう」という印象が先に立つが、進行につれて確実にこのルールがハッキリ「枷」となるシーンも出てくる。
このような光景に視聴者は何を考え、どういった結論を出すのかも気になります。
「実験」ということもあり、映画に対するレビューも含めて楽しめる作品かもしれません。
時とともに変わっていく心情
200日あたりからモノに対する考え方の変化も興味深い。
この実験を自発的に始めたのだから、開始当初はある程度の生活ビジョンが頭の中にあるはず。
時間が経ち、そのビジョンが薄れていったこの辺りからが実験の経過として一番おもしろくなる。
個人的におもしろかったのは自転車のロックを外すのに試行錯誤するシーン。
それまで必要なかったモノに、急に困って悪戦苦闘している光景が妙に微笑ましかった。
家族・友人・知人の反応
ある意味ここが一番の見どころかも。
生活風景がガラリと変わるわけですから、困ることはいくらでも出てきます。
そこで家族・友人・知人を頼るわけですが、助けてくれる人、苦笑いする人、困惑する人などリアクションがおもしろい。
総評★★★「ひまな休日の昼下がり、つい最後まで観てしまう不思議な魅力」
正直な申しあげて「映画」として観ると少々パワー不足。
だが「映像作品」として観ると結構楽しめる。
積極的に人へオススメする作品ではないけれど、息抜きに観てみると不思議な魅力に停止ボタンを押すのに躊躇する。
「暇な休日の昼下がり、テキトーにテレビをつけたらつい最後まで観てしまう」ような作品。終盤のまとめ方もよかったです。
「最高におもしろかった」という満足感ではなく、ふと「あんな作品あったな」と思い出す気づきのようなものをくれる、そんな不思議な映画でした。
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