映画『アリオン』あらすじ感想評価|昭和の神話ファンタジーアニメ

映画アリオン アニメ
映画アリオン

今回はアニメ映画『アリオン』を紹介。
あらすじ、個人的な見どころ、評価をまとめました。
(核心部分を触らない程度のネタバレを含みます)

『アリオン』の基本データ

タイトル:『アリオン』
監督:安彦良和
出演:中原茂
   小宮和枝
   高橋美紀
   田中真弓
発表:1986年

あらすじ「神々に翻弄される少年の運命」

地底界を支配するハデス。海を治める次男ポセイドン。地上界を統治する末弟ゼウス
そして……。
神々の思惑に翻弄されつつも、愛する女性のために戦う少年「アリオン」の戦いが始まる。

視聴者・読者層キーワード

  • ギリシア神話
  • キャラクターの成長
  • 不幸
  • 昭和

キーワードで関連オススメタイトル

アニメ「機動戦士Ζガンダム」

監督・作画つながりから。
当然ながらセリフや雰囲気もかなり似ています。

アニメ「戦翼のシグルドリーヴァ」

「神話」など素材が少し似ている作品。
最近の作品という事もあり、内容的にはコチラの方がライトで「萌え」寄りで読み味は異なる。

アニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」

こちらも神話を題材としており、ファンタジーバトルとして安定したクオリティをもつ作品。
主人公の成長というところも共通点。

ココが見どころ

評価点 GOOD

  • 作画・音楽・声優の演技などの基本クオリティが高水準
  • 設定が濃く見応えが強い
  • キャラ個性が強く立っている

評価点 BAD

  • 設定が濃密過ぎて、情報整理が大変
  • インパクトが弱い
  • 語りが長い

総評★★★「濃すぎる内容に追いつけるならオススメ」

神話に登場する神々の身勝手さ・非道な行いが見えるアニメ。


絵面の派手さよりも、視聴者の内面になにかを訴えかけるようなところは『ガンダム』シリーズと似ているかもしれない。
とくに『機動戦士Ζガンダム』を彷彿とさせるのは、作画か、監督か、声優陣か、そもそもの時代か。

自分をだました者のセリフを真に受けてしまうところが如何にも神話らしい。
神話の神々は本当にろくでもない奴らばかりですねぇ。
序盤でジギタリスヨモギといった花がチラッと紹介されますが、花と神話の関係は切れませんね。

ツッコミどころはそこそこありますし、神の血筋も結構込み入っているので、それなりに人を選ぶ作品になっています。
2時間という短い尺に濃すぎる内容を詰め込んだため展開も駆け足。
神話知識があれば多少見やすいかもしれません。

作画や描写といった土台のクオリティが高いため、適正がある方からの評価は高いでしょう。
とくに昭和・平成時代のテーマ性を強く盛り込んだ作品で耐性が出来ている方なら、馴染み易いです。

逆に若年層からの評価は難しいと思います。

動きは素晴らしいのですがインパクトの強いシーンが少なく、。
大げさにいえば「ガンダム」を登場させず、ドラマパートだけで作った『ガンダム』みたいな感じでしょうか。

本当に技術面のクオリティは高いので、もったいないという感想を拭いきれなかった。

非常に観る人の評価が割れる作品で私もかなり悩みましたが、最終的な私的評価は★3となります。

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