映画『グラン・トリノ』あらすじ感想評価|文化を越えて芽生える友情

グラントリノ オススメ紹介

今回は映画『グラン・トリノ』を紹介。
あらすじ、個人的な見どころ、評価をまとめました。
(核心部分を触らない程度のネタバレを含みます)

『グラン・トリノ』の基本データ

タイトル:『グラン・トリノ』
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド
 ビー・バン
 アーニー・ハー
発表:2009年

あらすじ「ある事件をきっかけに、頑固老人と隣人の間に芽生える友情」

朝鮮戦争を経験し、自動車工を務めた「ウォルト・コワルスキー」は引退後の日常に苛立ちを感じていた。
長年連れ添った妻の死。妻の葬式で無作法をする親族。東南アジアからの移民である隣人。
取り巻く状況すべてに苛立ちを募らせていたウォルトだったが、ある事件をきっかけに隣人との距離が縮まり……。

視聴者・読者層キーワード

  • ヒューマンドラマ
  • 友情

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ココが見どころ

複数の価値観が錯そうする現実。


人種による文化の違いもあるが、主人公については過去に経験した戦争の影響が根強く残っており、それゆえの思考の偏りが見える。


とくに神父が退役軍人に「生」について説こうとするシーンなんかは、その辺りを浮き出たせるのに非常に有用だった。

それでも思考・文化の違いを乗り越えて隣人の若者と和解して仲良くなるなど、メッセージ性の強い内容になっている。

総評★★★「文化や思想の違いを考えさせられる」

開始数秒で多数の人間がヘイトを稼いでくる。それは主人公のウォルトも同様。
身の回りや過去の戦歴など同情の余地はありますが、最初の印象は決して「良」ではなかった。


しかし隣人と徐々に交流をもつようになることで親しみが増し、終盤には自然と主人公を応援してしまうなど、空気の作り方が非常に上手かった。

まとめは勧善懲悪アクションのような爽快感はなく、「こういう終わり方もアリだな」と余韻を残すような、視聴者に考える余地を与える締め方になっている。

事件などは納得できるのだが、関係性の発展については「都合が良すぎる」という違和感を拭いきれなかった。神父の説教を聞くウォルトの気分に似ているような。


舞台が現実社会なのにどこかファンタジーを観ている気分になるのは時代のせいか、私個人の感性か。
雰囲気は良いし展開も明快で分かりやすいのだが、少なくとも手放し★5を付けるおもしろさは感じられなかった。

好みがあったとしても★4くらいが妥当かな、という印象でした。

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