今回は映画『ハード・パニッシャー』を紹介。
あらすじ、個人的な見どころ、評価をまとめました。
(核心部分を触らない程度のネタバレを含みます)
『ハード・パニッシャー』の基本データ
タイトル:『ハード・パニッシャー』
監督:スティーヴン・レイノルズ
出演:ダニー・ダイア
ヴィンセント・リーガン
ジョセフ・アルティン
発表:2014年
あらすじ「『最強の特殊部隊員』による復讐劇が幕を開ける」
英国軍の兵士として戦場を駆けまわっていた「ジミー・ヴィッカーズ」。
任務から故郷へ帰ると、ドラッグの売人に両親が理不尽な理由で殺されたことを知る。
そのあまりに悲惨な両親の最期に怒り狂ったジミーは報復を決意する。
こうして元特殊部隊員による凄惨な復讐劇が幕を開けるのだった。
オススメ視聴者層
- 「復讐劇」好き
- 「凄惨な表現」に耐性のある方
関連オススメタイトル
映画「ジョン・ウィック」
「復讐」ものとして。
高クオリティというより、全体的に模範的なレベル感。
映画「リベリオン」
ストーリーをアクションでねじ伏せる名作。
こちらは「復讐」よりも「反逆」の意味合いが強い。
ココが見どころ
泥臭く派手さはないアクション
アクションは基本泥臭く、派手な表現はない。
復讐劇ではあるが主人公が無双するタイプではなく、淡々と凄惨な報復を繰り返すのみ。
全体的に地味な絵面が続くため、最初は耐えられたも中だるみしてしまう可能性が大きい。
舞台の治安の悪さ
街ではドラッグの売人が幅を利かせ、住人は怯える日々を過ごす。
警察に訴えても取り合ってくれず、全体的に暗い雰囲気がつきまとう。
とくに警察側の腐敗は顕著で、殺害現場の検証でタバコを吸うなんて光景も序の口。
明確に一人腐りきったキャラが存在するが、体制自体が崩壊しているので一端に過ぎない。
主人公に魅力はない
雑な行動やツメの甘さが目立つ上に、迷惑をかけないよう周囲との縁を断ち切れないのも悪印象。
宣伝文句に「最強の特殊部隊員」とあるが、強者としての表現は薄く、映像からはピンとこない。
性格的にも魅力があるとはいえず、復讐劇のキャラクターとしては感情移入しづらかった。
目立つ胸糞の悪さ
あまり汚い表現は避けたいのだが、そうとしか言い表せない「胸糞の悪さ」が目立つ。
肝心の復讐シーンも中途半端な印象が残り、爽快感は皆無。
最後までスッキリしない展開が続く。
「終わり良ければすべてて良し」というが、終わりも良くない場合はどうすればいいのか。
私には理解しがたいが、そういう「胸糞の悪さ」を求めている人なら満足できるかもしれない。
総評★★「不快感ばかりが先行し、評価を上げきれず。」
最初から最後まで、「胸糞悪さ」の濃い演出を押し通した作品。
序盤は「こういうのもあるのか」と我慢できたが、エスカレートしていく光景に、視聴後には不快感が残る。
迫力についてはリアリティのある表現としても、映像作品としての演出としてもどっちつかず。
とりあえず凄惨なシーンを並べればインパクトが与えられるという算段なのか。
ただ強引な設定ではあるものの、ストーリーの流れは映像からくみ取りやすく、制作陣の地力はあるのかもしれない。勝手な物言いではあるが、別ジャンルで勝負してほしかった。
一部演出は悪くなかったものの、あまりにも押し出される不快感。ストーリーの締め方もスッキリせず、評価は★2としました。
最後まで視聴した印象としては、テーマは「復讐」よりも「腐敗」の方がふさわしいのかもしれない。
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