小説「魔導具師ダリヤはうつむかない」|女性職人の新しいスタート

オススメ紹介

今回は甘岸久弥先生の「魔導具師ダリヤはうつむかない ~今日から自由な職人ライフ~」の紹介(以下「魔導具師ダリヤはうつむかない」)。

ほぼネタバレなし(あらすじ説明程度)で、あらすじと感想、どんな人にオススメなのかをまとめていきます。

オススメ度★★★★
この作品をオススメ出来る方(解説は最後に)
・「クリエイター気質」または「ものづくりが好き」な方
・「恋愛要素」のある物語が読みたい方
・「ファンタジー」要素ある物語が読みたい方

「魔導具師ダリヤはうつむかない」の基本データ

タイトル:魔導具師ダリヤはうつむかない ~今日から自由な職人ライフ~
作者:甘岸久弥先生
ジャンル:異世界転生ファンタジー

あらすじ「婚約破棄から再始動する女性職人のものづくりストーリー」

前世では激務からうつむいて過労死。
新たに始まった人生では良い妻になろうとして努力するも、一方的な理由で婚約破棄。
「もう、うつむくのはやめて、生きたいように生きよう」
女性主人公「ダリヤ」一人前の魔道具師として、一人の人間として花開いていく物語。

感想・評価「非常に丁寧な造りの、ものづくりファンタジー」

主人公を筆頭に、職人気質のキャラクターの突飛な行動が感心しつつも面白おかしく表現され、一般キャラクターのリアクションとの対比が見てて笑いを誘う。
説明が多いのにキャラクターたちの豊かな感性で飽きることなく読ませてくれる、不思議な作品。

あらすじには「一方的な理由で婚約破棄」と書いたが、破棄した側の男にも理由があり、(許せるかどうかは別として)しっかりと読者が理解できる造りになっている。
上記の点も含めて話の造り方が丁寧で、他の小説では「魔法だから」で説明が終わるようなところでも、納得のできる説明を一つ一つしてくれるところも嬉しい。

「小説家になろう」小説の大きな特徴として「転生者に与えられるチート能力」というものが挙げられるが、本作にそういった要素は特になく、あくまで「前世の知識」を利用して商品を試行錯誤する。
その「試行錯誤」が重要な部分で、ファンタジー要素も含めて「どんな物が出来上がるのか」。「どんな作り方をするのか」といった「ものづくり」特有のワクワク感が伝わってくる。

主人公には「商会」としての立場があるが、ベースが職人肌であるため、特に商業知識のない読者でも「なんとなく」分かるため負担が少ない。
成功ばかりではなく挫折も味わいながら、それでもうつむかずに進んでいく主人公の姿が非常に魅力的。

「小説家になろう」出身というと毛嫌いされる方(私も含めて)も多いが、面白い作品は色眼鏡で見ずにしっかり評価されてほしい。
個人的な好みとしては「オススメ度★5」で紹介したいところだが、派手な描写がないため万人向けは難しいと考え「★4」にとどまった。

気になるけどもう少し気軽に読みたいという方は、コミカライズもされているのでそちらから入っても良いかもしれません。

今年はこの本に出会えて本当に良かった。

コミカライズ作品はこちら↓

オススメできるのはこんな方

「クリエイター気質」または「ものづくりが好き」な方

「魔道具師」という職人の立場を軸に物語が展開されるため、そういった「ものを作る」楽しみに共感できる方は楽しめます。
主人公が「女性魔道具師」というのもポイントで男女それぞれに共感できる部分が多いのも魅力的です。

「恋愛要素」のある物語が読みたい方

「婚約破棄」を皮切りに恋愛要素を含めた人間模様が語られるのも本作の魅力。
「女性魔道具師として一人立ちしたい」という主人公の想いを優先しつつも、周りの環境が少しずつ変わっていきます。
ドロドロした表現ではなく、ソワソワするというか、読者にいろいろと考える余地を残してくれる描写が多いです。

「ファンタジー」要素ある物語が読みたい方

魔道具を作る為、ファンタジー要素もりもりです。
「スライム」をはじめとして魔物もバンバン登場します。素材メインですが。
「魔法でバッタバッタと敵をなぎ倒す」爽快感ではなく、「ものをつくる為に試行錯誤する」モヤモヤ感と達成感が味わえます。
あと「作ったものを使った人に喜んでもらえる」というのも、見てて非常に嬉しいですよね。

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