今回の花は『サフラン』。
花言葉は「過度をつつしめ」などです。
基本データ
学名
Crocus sativus
和名
サフラン
英名
saffron
科名
アヤメ科
属名
クロッカス属
開花時期
10~11月
花言葉
「過度をつつしめ」、「歓喜」、「濫用するな」、「節度の美」、「陽気」など
花色
紫
サフランの名前の由来
サフランの名前はアラビア語の「zafran(ザファラン)」に由来します。
日本語では「黄色」を意味しており、めしべを水に溶かしたときに鮮やかな黄色に染まることから付けれれた名前です。花以外の色を由来にしているのは珍しいですね。
詳しくは後述の項目で説明します。
染料、香料、薬用に使えるサフラン
サフランを水に浸けると、水に段々と鮮やかな黄色の色素が溶けだしていきます。
『サフランライス』を思い浮かべれば色は分かりやすいですね。
王賊だけが利用できる高貴な色として、染料に使われていたこともあります。
サフランを使った代表的な料理は『パエリア』ですが、香りも良いので他にも様々な料理に使用されています。
薬効として使われていた歴史も古く、その効果を期待され古代ギリシアの時代から栽培されていました。
現代ではハーブティーとして飲むと摂取しやすいですね。
主な薬効は
- 鎮静剤
- 消化機能の促進
- 冷え性の緩和
- 疲労回復効果
などです。
ただ過剰摂取は禁物で、「皮膚が黄色くなる」「嘔吐や目まい」「しびれ」などの副作用が発生する場合もあります。
何事もやりすぎは禁物です。特に妊娠中の方は控えましょう。
花言葉の「過度をつつしめ」は、このように効能を信じすぎて副作用で痛い目を見た人たちから生まれました。
花の女神フローラとサフラン
サフランはギリシア神話に登場する『花の女神フローラ』と縁のある花です。
秋の終わりごろ、フローラが湖畔で花について想いを巡らせていると、牧場の精がある頼み事をしにやってきます。
「仔羊たちが草花が枯れていく様子に悲しんでいます。どうか最後にもう一度花を咲かせてください」
牧場の精の熱心さに心を打たれたフローラが、この時に咲かせた花こそが『サフラン』です。
咲かせた花で仔羊たちのベッドを作ってあげたなんて話もあります。
神話に関係する花は、嫉妬が混じったりや血生臭い話が多かったですが、珍しく平和的なエピソードです。
『イヌサフラン』と間違えないように注意
サフランと似た名前の花に「イヌサフラン」というものがあります。
こちらは毒性の強い植物なので、絶対に間違えないように注意してください。
ギョウジャニンニクと非常に似た植物なので、誤飲した事例が多く存在します。
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