今回の花言葉は「清純な心」「信頼」です。
『スイレン』です。
基本データ
学名
Nymphaea
和名
スイレン(睡蓮)
英名
Water lily
科名
スイレン科
属名
スイレン属
開花時期
6~11月
花言葉
「清純な心」「信頼」「信仰」「滅亡」「終わった愛」など
西洋の花言葉
「清らかな心」など
花色
白、黄、赤、ピンクなど
花名の由来
スイレンは朝に花を開き、夕方になるにつれてゆっくりと花を閉じていきます。
そのような姿から「夕方になると眠るように閉じる」という意味として「睡蓮」と名づけられました。
スイレンの花が閉じていく様子を撮影した映像をよく見かけますが、可愛らしくて愛着が湧きますね。
妖精「ニンフ」の生まれ変わり
学名の「Nymphaea」は水の女神に因んでいる説の他に、ギリシャ神話に登場する「ニンフ」に由来するという説があります。
ニンフはかつて、英雄として名高いヘラクレスに捨てられました。そんな自分を惨めに思ったのか、その後ナイル川に自ら身を投じます。
やがて、そのニンフが生まれ変わり、スイレンとして花を咲かせているという悲しい伝説です。
他には
- 男に言い寄られてウンザリした美少女が、水辺で髪に祈りを捧げ、赤いスイレンに姿を変えた
- 恋人がいたにも関わらず、いずれは別れなければならない運命を悲しんだ女性が湖に身を投げ、スイレンの花となった
といった話があります。
各国にそれぞれ異なった言い伝えがありますが、大体の場合は美しい女性または妖精がスイレンに姿を変えていますね。
男が姿を変えるパターンは今のところ発見できませんでした。
太陽を表すシンボル
スイレンは古代エジプトでは「太陽を表すシンボル」とされていました。
太陽と同様に、日中のみ花を開かせ姿を見せることに因んでいると思われます。
そのような経緯でエジプトで親しまれた結果、装飾物や神話に多く登場し「信仰」という花言葉につながりました。
花言葉のウラオモテ
「清純な心」「信頼」「信仰」
といったポジティブに捉えられる花言葉をもつスイレンですが、それ以外には
「滅亡」「終わった愛」
などの後ろ向きな花言葉ももっています。
この「滅亡」の花言葉は、スイレンが親しまれていた古代エジプト文明が滅んだことに由来しています。
私としては「花が開いている姿」から太陽を想像したように、「花が閉じた姿」から「終わり」といった反転したイメージになったと考えました(私見です)。
スイレンは「ヘラクレスとニンフ」を始め、神話や伝承に登場する花です。
そして、その物語の数以上に多くの人と一緒の時間を重ねてきました。
それだけ人の想いが長い年月をかけて蓄積してきた花なので、表も裏も含めて好きになっていきたいですね。
ただプレゼントとして人に贈る場合は、裏の意味で誤解を与えないように気を付けましょう。
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