「旅人の喜び」。強靭で美しい花を咲かせる蔓の女王「クレマチス」

今回のお花は「クレマチス」。花言葉は「旅人の喜び」、「精神の美」、「策略」です。

日本では馴染みのある花ですが、ヨーロッパにも深い縁を持っています。

色も花言葉もさまざまで、「蔓(つる)の女王」なんて呼ばれ方もされる花です。

基本データ

学名

clematis

和名

鉄仙、風車?

英名

「clematis」、「traveller’s joy」

科名

キンポウゲ科

属名

クレマチス属

開花時期

4~7月

花言葉

「旅人の喜び」、「精神の美」、「策略」など

花色

白、ピンク、紫、青など

「クレマチス」の名前の由来

クレマチス

ギリシャ語で「つる」や「巻き上げ」という意味の「klema」が由来といわれています。

それが更にラテン語に変わり、「蔓性植物」を意味する「Clematis」という名前になりました。

「テッセン」や「風車」という名前

白クレマチス

クレマチスは「鉄仙(テッセン)」や「風車(カザグルマ)」といった名前で呼ばれることがあります。

「テッセン」はその茎が鉄のように固いことから。「カザグルマ」は、花弁が玩具の「風車」に似ていることからつけられた名前です。

これらの名前は和名というよりも、「クレマチス」の品種を指しています。

テッセンは中国原産で花弁が6枚。カザグルマは日本原産で花弁が8枚と、それぞれ異なる特徴をもっています。これらを園芸用に交配したものが総じて「クレマチス」と呼ばれています。

花言葉の由来

旅人の喜び」は、ヨーロッパの玄関から

ヨーロッパで旅人を歓迎するために「クレマチス」を玄関に飾ったことが由来とされています。

そのような経緯から「traveller’s joy」というそのままの意味の英名もつけられました。

精神の美」は、強靭で美しい蔓(つる)から

「蔓(つる)植物の女王」と呼ばれるほど強靭な蔓をもつ「クレマチス」。

細く繊細な見た目なのに、強く美しく咲くその姿から「精神の美」という言葉につながりました。

策略」は、同情を買うために使われたことから

「クレマチス」の葉や茎から出た汁が人の肌に触れると、肌が荒れたりすることがあります。

このような「クレマチス」の特性をある物乞いが利用し、自分の肌を故意にかぶれさせることで同情を引いたことが、この花言葉の由来といわれています。

そんなエピソードがあるためか、ヨーロッパでは「乞食草」なんていう呼び方をされることがあるようです。

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