アニメ『憂国のモリアーティ』あらすじ感想評価|カリスマミステリ

憂国のモリアーティ アニメ
憂国のモリアーティ

アニメ『憂国のモリアーティ』

今回はアニメ『憂国のモリアーティ』を紹介。
あらすじ、個人的な見どころ、評価をまとめました。
(核心部分を触らない程度のネタバレを含みます)

アニメ『憂国のモリアーティ』の基本データ

タイトル:『憂国のモリアーティ』
原作:コナン・ドイル
   竹内良輔
   三好輝
監督:野村和也
シリーズ構成:
   雑破業
   岸本卓
出演:斉藤壮馬
   佐藤拓也
   小林千晃

放送:2020年(1~12話)
   2021年(13~24話)
話数:全24話

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あらすじ「Catch me if you can, Mr.Holmes」

特権にあぐらをかいた貴族が多くのさばる19世紀末のイギリス。

ある孤児の少年は腐った階級制度を壊し、国を作り変えるために静かに動き始めていた。

聡明な頭脳。不可能を感じさせない実行力。人を惹き付ける知性。

それらをすべてを兼ね備えた少年……「ウィリアム・ジェームズ・モリアーティ」はのちに「犯罪卿」と呼ばれ、イギリスに恐怖をもたらしていく。

おすすめ視聴者・読者層キーワード

  • イギリス
  • 貴族
  • カリスマ
  • ミステリ

ココが見どころ

強烈なキャラ個性

主人公「ウィリアム・ジェームズ・モリアーティ」を含め各キャラクターの個性が強く埋もれることがない。

モリアーティのスペックの高さは1話目から明快で、キャラの魅力だけでも一見の価値がある。その聡明な頭脳や落ち着いた物腰、人を惹きつける話術などまさしく「カリスマ」と呼ぶべき人物として確立した。


子ども時代の描写が多いこともあり、長い年月でも揺らぐことのなかった内面が物語に説得力を加える。

彼を語る上で欠かせない人物である「シャーロック・ホームズ」ももちろん登場
初対面では「相手の職業を当てる」というちょっとした推理勝負で競い合い、落ち着いた雰囲気ながら印象に残る顔合わせとなった。


螺旋階段を見ていたモリアーティを「数学者」としたシャーロックとのやりとりが理知的でカッコイイ。

本作では「モリアーティ」は非常に落ち着いた人物で描かれているのに対し、「ホームズ」は少々衝動に身をゆだねるところが見られる(原作からそうかもしれないが)。
「己の頭脳についてこれない者への苛立ちから周囲に当たり散らす」というある意味ホームズらしい振る舞いは、モリアーティとの対比として分かりやすかった。

他作品では「サイコパス」などと言われたりするホームズですが、彼が終盤にかけて見せる成長した顔も見逃せない魅力ですね。

参考

「ホームズ」派生作品としての個性

根強い人気の原作に振り回されず、数ある「ホームズ」派生作品の中でもしっかりと存在感を示してくれた。

一部の殺人方法はギャグに見えたりツッコミしたくなる描写もあるが、ストーリーの大筋が通っているのであまり気にならない。
モリアーティ視点、それも幼少期からの描写が多く採用されているため個性は十二分に表現されている。
キャラの強さ以外の個性として、他作品からとんでもないキャラクターが参戦してくるところも強烈。
一話限りのゲストではなく大真面目にストーリーに絡んでくるため、多くの視聴者が度肝を抜かれただろう。

近年の「ホームズ」作品で強く描かれることが多いアクション要素は本作では控えめ。
皆無というわけではないが本筋の「心情描写」や「頭脳バトル」のオマケという感が強い。

参考

総評★★★★★「作品の個性がしっかりした『モリアーティ』の物語」

目まぐるしいアクションを採用せずとも、キャラクターの魅力と推理で満足感を与えてくれた作品

キャラクターの魅力と心情を土台とした推理パートはあまり複雑ではなく、テンポの良さに反して見応え十分な物語でした。

原作ファンもクスリとくる描写が多く、殺人事件では凄惨な絵はないので人にオススメしやすいですね。

個人的に気に入ってるエピソードは「正義の白騎士といわれる若手議員『ホワイトリー』に脅迫王の魔の手が……」という19話。
モリアーティの思い入れが強くなっている終盤ということもあって、脳内をさまざまな思考が飛び交う印象の強いお話でした。
……もう一回見ようかな。

「ホームズ」シリーズを知らなくても十二分に楽しめるので、未試聴の方はぜひご覧ください。

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