映画『バイオハザード:ザ・ファイナル』 あらすじ感想評価

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映画『バイオハザード:ザ・ファイナル』

今回は映画『バイオハザード:ザ・ファイナル』を紹介。
あらすじ、個人的な見どころ、評価をまとめました。
(核心部分を触らない程度のネタバレを含みます)

映画『バイオハザード:ザ・ファイナル』 の基本データ

タイトル:『バイオハザード:ザ・ファイナル』
監督:ポール・W・S・アンダーソン
公開:2016年
出演:ミラ・ジョボビッチ
   アリ・ラーター
   ショーン・ロバーツ
   イアン・グレン
   エバー・アンダーソン

あらすじ「最終決戦の地におもむくアリスに突きつけられる真実」

人類のほぼすべてがアンデットと化した絶望的な世界の中、アンデット化の元凶である「アンブレラ社」との激戦を繰り広げてきたアリス。
人工知能レッドクイーンとの接触で得た新たな希望を胸に、事件の始まりの地「ラクーンシティ」へと向かう。

そこで突きつけられたアリス自身ですら知らない真実とは。
世界を巻き込んだ最後の戦いの行方は……。

おすすめ視聴者・読者層キーワード

  • モンスター
  • ゾンビ
  • アクション
  • ホラー

キーワードで関連オススメタイトル

映画「バイオハザード」

シリーズ一作目。
長いシリーズだが、単純なホラー要素としてはこれが一番強いかもしれない。

アニメ「甲鉄城のカバネリ」

不死の生物「カバネ」が舞台を席巻する「ゾンビ」ジャンルのアニメ。
カバネと人間の間で揺れる主人公「生駒(いこま)」が奔走するダークファンタジー。
良質な世界観とキャラクターの魅力があふれる、個人的にイチオシのアニメです。

ココが見どころ

見不可解な導入。強引にまとめにかかったストーリー

今までのシリーズ作品ではかなりインパクトのある導入が多かったのに対し、今作はずいぶんと大人しい

前作『5』と同様、初見者に配慮してイントロダクションの時間を設けているため、今までの『バイオハザード』シリーズを観ていなくてもある程度は世界観に入りやすい。
とはいえ流石に6作目ということもあり、しっかりと理解したいのなら今までのシリーズの知識を頭に入れた上での視聴が望ましい。

……とシリーズ通しての視聴をオススメしたわけだが、正直今までのシリーズを楽しんでいた者ほど今作を楽しめるかというと、そういうわけでもない

まず前作の最終盤で「アリスの力を戻した」という急な展開があったが、それが冒頭で嘘だったと明かされる。
そもそも前作ラストとの整合性がまったくかみ合わず重要な大規模作戦は全カット(回想映像もほぼナシ)。
こういった前作との合間のスキップは今までシリーズ作品でも存在したが、今回はその説明の無さからくる落差が一際大きい。

ストーリーに関しては、「アンブレラ社って何がしたかったのだろう?」とか「そうはならんやろ」といった説得力の欠如により、素直に「そういうもの」として飲み込むのは不可能。

今作は『バイオハザード』シリーズの締めにあたる作品ではあるものの、ご都合主義で強引にまとめたという印象が強く残った。
ある意味シリーズを通して観てきた者の方が楽しめない作品になったのは残念。

斬新なアクション要素

アクション部分はいつものことながら頑張っている。
斬新なアイデアで立ち回る「ミラ・ジョヴォヴィッチ」は間違いなくカッコイイ
炎などの仕掛けを使った集団戦は派手だし、敵を一網打尽する様子は爽快感がある。

しかし大きな問題点がある。

画面が暗くて状況がわからない。

どんな表情をしているのか。どんな動きをしているのか。だれがピンチなのか。
そんな不明な状況が続くと当然視聴者はストレスがたまるし、何より映像作品として致命的。

炎を強調したかったのか分からないが、「明るい画面でのホラーの立ち回り」を今までのシリーズで学んできたはずなのに、今回はそれが全く活かせていないように感じる。

要所で見える役者さんの動きはすこぶる良かっただけにとても惜しい。

ただ一つ個人的にだが少し気に入っている部分がある。
「超人的な能力を得たアイザック博士の動きがシュールでおもしろかった点」だ。
高速移動の動作や、金的攻撃を受けた(こんなこと今まではなかったんですが)、そして致命となるあの一撃。
「ホラーアクション」にアイザック博士の「ドジっ子」要素を加え、不思議な「笑い」を取り入れることで暗い世界観に光が差した。

本来シリアス路線をキッチリ締めた上でやることであり褒めるべき点ではないのかもしれないが、少しだけ笑った。何をしているんだこの映画は。

総評★★★「シリーズを締める為にオリジナリティが薄まったか」

シリーズを追うごとにアクションのアイデアに驚かせられてきたタイトルたち。
今作もその努力は見られるのだがインパクトは少々薄い。

一作目を想起させる描写を取り入れるのはいいが、それにすがり過ぎている印象を受ける。
シリーズの締めるためにさわる必要はあるのだろうが、結果的に強引な畳み方になるのは少し情けない。

シリーズを終わらせるために時間を使い、本作自体の魅力としては薄くなってしまった。
今までのシリーズを追ってきた視聴者ほど納得しづらい結末かもしれない。

とはいってもシリーズとしてのハードルが高いだけで、アクションをはじめとした映画のクオリティの高さは保証されている。
肩肘を張らなければ十分に視聴できる内容のため、評価としては★3とさせて頂きました。

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