今回の花は『セージ』。
花言葉は「知恵」などです。
基本データ
学名
Salvia officinalis
和名
ヤクヨウサルビア
英名
Common Sage
科名
シソ科
属名
サルビア属
開花時期
5~7月
花言葉
「知恵」、「救済」、「長寿」、「家族愛」、「かかあ天下」、「慎ましさ」、「尊敬」など
花色
赤、紫、青、白など
セージの由来
セージの名前は健康を意味する「salvus」というラテン語が語源と云われています。
「officinalis」は「薬用」という意味で、学名の『Salvia officinalis』から分かるように古代ギリシアの時代から薬効を期待されてきた植物です。
英名の「sage」は「賢人」を意味しており、花言葉の「知恵」もここに由来しているのでしょう。
セージの薬効
効能があるのは主に葉の部分で薬効は
- 殺菌作用
- 抗菌作用
- 消化促進作用
- 強壮効果
- 解熱作用
などがあります。風邪や感染症の予防にはうってつけですね。
香りもいいのでお肉に振りかけたり、サラダにアクセントをつけたりなど、料理に広く応用が効きます。ハーブティーにしても飲みやすいですね。
「知恵」や「家族愛」などの花言葉は、薬効や香りづけなど、静かに家庭を包み込むその姿から付けられたのかも知れません。
また、どれだけ多くの人の体と心を癒してきたかは、「救済」の花言葉が象徴しています。
ただ妊娠中の方や、高血圧の傾向がある方は悪影響を及ぼす可能性があるため、摂取は控えましょう。
ギリシア神話におけるセージの逸話
ギリシア神話に『セージ』という妖精が登場するエピソードが存在します。
ある池のほとりで『セージ』という妖精が静かに暮らしていました。
そこにある国の王が偶然通りかかります。
王はセージを一目見るなり惚れ込み、結婚を申し込みました。
セージは戸惑いましたが、最終的にその熱心な求愛を受け入れます。
王は喜びセージを強く抱きしめますが、それが引き金となったのかもしれません。
幸福の絶頂であった王の腕の中で、セージはゆっくりと息を引き取りました。
「妖精が人間を愛する」ということは、妖精にとって「死」を意味したのです。
その後、池のほとりにはそれまで咲かなかった花の姿が見られるようになり、この花を『セージ』と呼ぶようになりました。
王からの急な求めにも関わらずこういった結果になったということは、セージの心もちゃんと王に向いていたという事ですね。
嫉妬や強引な求婚で不幸になった花の神話が多かったので、両想いがちゃんと成立した話は珍しい気がします。
悲しい結末とはいえ、見方によってはハッピーエンドではあるかもしれません。
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