2021年に視聴した映画の中で個人的に気に入った、または印象に強く残ったタイトルを選抜しました。2021年に公開されたタイトルではないのでご注意ください。
改めて見てみると、かなり古いタイトルが多いですねぇ……。
『南極料理人』
タイトル:『南極料理人』
監督:沖田修一
原作:西村淳
『面白南極料理人』
『面白南極料理人 笑う食卓』
公開:2009年
あらすじ「南極に集まる8人の男たちの楽しみは……食べること」
氷点下の世界に単身赴任した南極地域観測隊の8人の男たち。水が貴重なため節水を心がける生活。プライバシー皆無の空間。日本への連絡は1分740円かかるなど、日本で生活していた時からかけ離れた不便を強いられていた。過酷で制限された環境に生きる彼らが何よりの楽しみにしていたのは、料理担当「西村」の作る食事だった。
一言感想
「料理が美味しそう」という感想が一番に出てくる作品。それでいて南極生活の不便さを下地にしたヒューマンドラマは泣かされもしましたし、笑いも誘われました。「妻と子どもを置いて南極に単身赴任するお父さん」という設定ですでに苦労がにじみ出てますね……。
『メカニック』
タイトル:『メカニック』
監督:サイモン・ウェスト
出演:ジェイソン・ステイサム
ベン・フォスター
ドナルド・サザーランド
公開年:2011年
あらすじ「凄腕の殺し屋『アーサー』の元に、妙な依頼が舞い込み……」
数多くの依頼を達成してきた凄腕の殺し屋「アーサー・ビショップ」。そんな彼に恩人「ハリー」を殺せという依頼が届き、悩みながらもアーサーはこれを承諾する。依頼の後、ハリーの息子「スティーヴ」がアーサーの元を訪ね……。
一言感想
殺し屋のプロフェッショナルな動きがひたすらカッコイイ。ブラックジョークも交えて展開されるスタイリッシュなアクションに、期待以上の満足感が得られました。今のところ「殺し屋アクション」というジャンルなら、一番ライトにオススメしたい作品です。
『ワイルド・スピード』
タイトル:『ワイルド・スピード』
監督:ロブ・コーエン
出演:ヴィン・ディーゼル
ポール・ウォーカー
ミシェル・ロドリゲス
公開:2001年
あらすじ「荒くれ者のカーレース。信頼の先に待ち受けるものとは……」
凄まじい運転技術をもつ「ドミニク・トレット」は、高級品を運搬するトラックを襲撃する強盗団のトップだった。ストリートレースでも無敵の戦績を誇るドミニクの元に、無名のチャレンジャー「ブライアン・オコナー」が現れる。荒削りなドライビングテクニックだが、ブライアンの人柄に段々と信頼を寄せていくドミニク。しかしブライアンはトラック襲撃事件を追う潜入捜査官だった。
一言感想
初期の作品は昔視聴した記憶がありましたが、改めてシリーズを通して観ると予想以上に楽しめました。「MEGAMAX」が個人的にお気に入り。長期タイトルになったのも頷けるクオリティです。ストーリー的にも複雑なところはなく分かりやすいため、おすすめの「カーアクション」映画を尋ねられたらこのシリーズを薦めるのが安パイですね。
『舟を編む』
監督:石井裕也
出演:松田龍平
宮崎あおい
オダギリジョー
公開:2013年
原作小説:『舟を編む』
原作:三浦しをん
出版社:光文社
発売:2011年
あらすじ「10年以上の年月を費やす辞書作りの世界へ」
新しい辞書を作るための人材を探していた玄武書房・辞書編集部。
そのような状況の中、営業部でまったく活躍していなかった変わり者「馬締光也(まじめみつや)」の言葉に対する才能が見出され、編集部への異動が決まる。
完成には10年以上の月日がかかるといわれている見出し言語24万語の辞書作り。
言葉の世界に没頭する馬締だが、果たして辞書「大渡海(だいとかい)」は完成するのか……。
一言感想
2時間に詰められた辞書作りにかける情熱が濃厚過ぎる。絵としては地味なものが続いているはずなのに、気が付くと不思議な満足感に満たされます。SNSが主流になった昨今の辞書事情も気になってしまいますね。
『下妻物語』
タイトル:『下妻物語』
監督:中島哲也
出演:深田恭子
土屋アンナ
宮迫博之
公開:2004年
あらすじ「下妻から始まる風変わりな二人の物語」
ロリータファッションを愛し、自分の価値観を何より大事にする「桃子」。
特攻服をまとって原チャリにまたがるヤンキー娘「イチゴ」。
まったく異なる価値観の二人の物語が下妻より始まる。
一言感想
まったく違う価値観をもつ二人の掛け合いが楽しいコメディ作品。視聴前の低い期待値を軽々と飛び越えてくれたダークホース的存在。笑える要素が満載のため、ターゲットの年齢層は思いの他広いかもしれません。内容的には若い方に観てほしいですけどね。
『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』
タイトル:『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』
監督:押井守
原作:森博嗣
脚本:伊藤ちひろ
声優:菊地凛子
加瀬亮
谷原章介
公開:2008年
上映時間:121分
原作小説
森博嗣『スカイ・クロラ』
あらすじ「永遠に生き続ける存在『ギルドレ』は今日も戦場の空を翔ける」
戦闘機パイロットの補充要員として新しい任務地に着任した「函南優一(カンナミ・ユーイチ)」。そこで出会った女性指揮官「草薙 水素(クサナギ・スイト)」と出会い、行動をともにする内に少しずつお互いの胸の内を明かしていく。
成長が止まり永遠に生き続ける存在―「ギルドレ」。
彼らは再び戦場の空を翔けていく。
一言感想
2008年のアニメ映画。アニメファンの方から「なにを今更」と笑われそうですが見て良かった。解釈が人によって分かれる内容ですが、「今年一番見て良かった作品」を挙げるとすればこの作品かもしれません。
『青天の霹靂』
タイトル:『青天の霹靂』
監督:劇団ひとり
出演:大泉洋
柴咲コウ
劇団ひとり
原作小説
タイトル:『青天の霹靂』
レーベル:幻冬舎文庫
著者:劇団ひとり
あらすじ「青空から突如落ちた雷。目を覚ますとそこは昭和の世界」
立ち行かない人生に疲れていた売れないマジシャン「轟晴夫」。
ある日父の訃報が晴夫の元に届き、頭の中を様々な感情が飛びかい涙を流す。
そんな晴夫に突然雷が落ち……目覚めるとそこには40年前の光景が広がっていた。
一言感想
導入の独特な語り口で気をひかれ、そこから淡々と主人公の生き様が示される。それなりにハードな背景をもつ主人公だが、考え方や不器用な行動は現実味があり、妙に見栄っぱりなところも親近感がわきますね。
そのようなしんみりした空気の中でクスリと笑わせられるズルい作品。
『英国王のスピーチ』
タイトル:『英国王のスピーチ』
原題:『The King’s Speech』
監督:トム・フーパー
脚本:デヴィッド・サイドラー
製作総指揮:ジェフリー・ラッシュ
ティム・スミス
ポール・ブレット
マーク・フォリーニョ
ハーベイ・ワインスタイン
ボブ・ワインスタイン
出演:コリン・ファース
ジェフリー・ラッシュ
ヘレナ・ボナム・カーター
ガイ・ピアース
公開:2010年
あらすじ
吃音症を克服するためにさまざまな手を尽くしてきた「ヨーク公アルバート王子」だったが、父王の代わりに行った演説を成功させることができず、聴衆に落胆されてしまう。
「アルバート王子」は藁にも縋る想いでオーストラリア出身の言語聴覚士「ライオネル・ローグ」のもとを訪れ治療を試みる。
「ローグ」は治療のために患者との対等な関係を求めるのだが、「アルバート王子」はこれに反発し……。
一言感想
静かに余韻を残す、史実を基にした優秀作品。権力をもった人物がメインに据えられているのに、これだけ親近感を抱かせる表現力は珍しいですね。身分を越えた友情を描いており、難しい題材ながら読後感は以外とさっぱりしています。
『ホワイトハウス・ダウン』
タイトル:『ホワイトハウス・ダウン』
監督:ローランド・エメリッヒ
脚本:ジェームズ・バンダービルト
公開:2013年
出演:チャニング・テイタム
ジェイミー・フォックス
マギー・ギレンホール
ジェイソン・クラーク
リチャード・ジェンキンス
ジェームズ・ウッズ
ジョーイ・キング
あらすじ「前代未聞の凶悪テロ。娘を救うために」
元軍人「ジョン・ケイル」はアメリカ合衆国シークレットサービスの転職を望むも、面接で採用を断られてしまう。
肩を落とすジョンだったが、大統領の大ファンである娘「エミリー」を喜ばせるためにホワイトハウスの見学ツアーに参加することに。
はしゃぎまわる娘をジョンが複雑な心境で眺めていた一方で、ホワイトハウスが襲撃・占拠される大事件が発生。
未曾有のテロ事件に巻き込まれた親子の行く末は……。
一言感想
振り返ってみると複線の回収の仕方や「様式美」といった映画のセオリーが詰まった2時間でした。
展開の推移もキレイで読後感はスッキリ。それでいて緊迫感の加速が尋常じゃなく、アクセルの踏み方はネジが外れている。おすすめの良作アクション映画です。
『帰ってきたヒトラー』
タイトル:『帰ってきたヒトラー』
原題:『Er ist wieder da』
原作:ティムール・ヴェルメシュ
監督/脚本:デヴィッド・ヴェンド
制作:クリストフ・ムーラー
ラース・ディートリヒ
撮影:ハンノ・レンツ
出演:オリバー・マスッチ
ファビアン・ブッシュ
クリストフ・マリア・ヘルプスト
カッチャ・リーマン
公開:2016年
あらすじ「現代へタイムスリップしてきたヒトラー。市民の反応は?」
衝撃の超問題作がまさかの映画化。歴史の絶対悪「ヒトラー」が現代に蘇った。
モノマネ芸人として誤解された「ヒトラー」はテレビを通して、その独特過ぎるキャラクターで大スターにのしあがる。それでも彼の歩みは止まることは無く……。
一言感想
良くも悪くも強烈な印象を残す問題作。過去に書いた記事では評価を高くしませんでしたが、強烈なインパクトのある作品として選抜しました。コメディとしての笑いもありながら、背筋をなぞるような冷たい恐怖も味わえます。内容的にはオススメしづらいですが、クオリティは確かなので気になっている方は損はしないかと。
『 ガフールの伝説 』
タイトル:『ガフールの伝説』
監督:ザック・スナイダー
公開:2010年
出演:ジム・スタージェス
ヘレン・ミレン
ジェフリー・ラッシュ
ライアン・クワンテン
あらすじ「大空を駆ける勇者たちの冒険」
フクロウたちがそれぞれの文化を育て生活する世界。
とある森林で生活するフクロウ一家の中で、親子代々に語り継がれる勇者の伝説に子どもたちは目を輝かせていた。
そんな平和な日常に怪しい影が忍び寄り、やがて壮大な空をゆく勇者たちの冒険ファンタジーが始まる。
一言感想
緊張感の緩急が非常に上手く、最後まで夢中になって見られる作品です。シリアス成分がメインではありますが、キャラクターの可愛らしいデザインと内面のおかげで画面が暗くならず、大人子どもに関わらず楽しめます。
最後に
2021年に観た映画は大体80作品ほど。
玉石混交でかなりのダメージを負うものもありましたが、印象深いタイトルも多く観られて結構実りのあった一年だったと思います。
「ジャンルが偏るかな?」とも思っていましたが、
笑いたいなら『下妻物語』。
歯ごたえのある長編アクションが好きなら『ワイルド・スピード』シリーズ。
ちょっと雰囲気のあるアニメ映画をご所望なら『スカイ・クロラ』。
なんていう風にそれぞれ特色があり、あまり偏りませんでしたね。単にオススメを訊かれたら『南極料理人』を推します。
基本的に2時間以内のタイトルを選んでいたので、来年はもう少し長尺のタイトルもチャレンジしたいですね。
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